「エンジニアなのに営業もやるの?」
面接でそう聞かれることがある。正直に言うと、僕自身も最初は「営業」という言葉にちょっと引いていた。営業って聞くと、テレアポして断られ続ける姿が浮かぶ人も多いんじゃないだろうか。
でも、実際にやってみたら全然違った。エンジニアがやる営業は、いわゆる「足で稼ぐ営業」とは別物で、これがキャリアを一番加速させる武器だった。
今日は、K.Platinumが制度として用意している「エンジニア×営業」の2軸キャリアについて、なぜそんな仕組みを作ったのか、実際にどう機能しているのか、全部話す。
なぜエンジニアに営業力が必要なのか
エンジニアとして技術力を磨き続ければ、年収もキャリアも右肩上がり——そう思っていた時期が僕にもあった。
沖縄高専を卒業して、トヨタシステムズでPLとして上流から実装まで経験させてもらった。その後スタートアップのITコンサルに転職して、さらに技術の幅を広げた。でも、ある時気づいたことがある。
技術力だけだと、キャリアの天井にぶつかる。
理由はシンプルで、技術の世界には「替えが効く」と見なされるポジションが多いからだ。同じスキルセットを持つエンジニアが10人いたら、選ばれるのは「プラスアルファ」を持っている人間になる。
じゃあそのプラスアルファって何か。僕が24歳でK.Platinumを立ち上げて、17名のメンバーと一緒に仕事をしてきた中でたどり着いた答えが「営業力」だった。
ここで言う営業力とは、テレアポの本数でも、名刺を配った枚数でもない。クライアントの課題を聞き出し、技術で解決策を設計し、それを分かりやすく伝える力のことだ。
K.Platinumの「エンジニア×営業」は具体的に何をやるのか

「エンジニア×営業」と聞いて、営業部に異動してスーツを着てテレアポ、みたいなイメージを持つ人がいるかもしれない。全然違う。
K.PlatinumはITコンサルティングと受託開発を主力事業にしている会社だ。つまり、クライアントの課題に対して「何を作るか」「どう設計するか」を提案するところから仕事が始まる。
ここで考えてほしい。その提案って、誰がやるべきだと思う?
営業専門の人が技術の詳細を理解しないまま提案するのと、技術を分かっているエンジニアが直接クライアントの課題をヒアリングして提案するの、どっちが刺さるか。答えは明白だろう。
K.Platinumでエンジニアがやる「営業」の中身を具体的に並べるとこうなる。
ヒアリング — クライアントの業務課題を聞く。何に困っていて、今どうやっているのか。表面的な要件の裏にある本当の課題を探る。これはエンジニアリングのスキルと地続きだ。
提案設計 — 聞き出した課題に対して、技術的な解決策を設計する。アーキテクチャ、使う技術スタック、開発期間、コスト。エンジニアだからこそ出せる解像度で提案書に落とし込む。
プレゼン — 設計した提案をクライアントに伝える。技術を知らない経営層に対して、ビジネスインパクトを語れるかがカギになる。
プロジェクトリード — 受注したプロジェクトを自分でリードする。提案した本人がそのままPMをやるから、クライアントとの認識ズレが起きにくい。
つまり、K.Platinumの「エンジニア×営業」とは上流の上流をエンジニア自身がやるということだ。営業部に異動するわけでも、テレアポをするわけでもない。自分の技術力を使って、案件を取って、自分でリードする。
実際のキャリアパス — 入社後の3ステージ
「入社直後からいきなり営業もやれ」とは言わない。段階を踏んで成長できる仕組みがある。
ステージ1: 技術で信頼を勝ち取る
まずはエンジニアとしての基礎体力をつける期間だ。プロジェクトにアサインされて、設計・実装・テスト・レビューの一連を経験する。ここで重要なのは、自分のアウトプットの質でチーム内の信頼を獲得すること。
K.PlatinumはITコンサルティングと受託開発の両方をやっているから、上流工程から入れるプロジェクトが多い。「コードを書くだけ」では終わらない環境が最初から整っている。
ステージ2: 提案に関わり始める
技術力がついてきたら、既存プロジェクトの拡張提案や新規案件のヒアリングに同行するようになる。最初は先輩と一緒にだ。
ここで驚くエンジニアが多いのが、「クライアントとの打合せって、技術の話が一番盛り上がる」ということ。営業マンが一般論で話すのと、エンジニアが「それならこのアーキテクチャで解決できます」と具体的に話すのでは、クライアントの反応がまるで違う。
この「自分の技術力が直接ビジネスにインパクトを与える」感覚を掴んだエンジニアは、一気に成長していく。
ステージ3: プロジェクトリーダーへ
提案から受注、プロジェクトの立ち上げ、デリバリーまで一気通貫で担当するステージ。ここまで来ると、完全に「技術と営業の両輪」で動けるエンジニアになっている。
K.Platinumの営業部長も、もともとはエンジニア出身だ。技術のバックグラウンドがあるからこそ、クライアントの課題に対して正確な打ち返しができる。営業「専業」では出せない説得力がそこにはある。
「技術×営業」に少しでも興味があるなら、まずは話を聞いてみませんか? K.Platinumではカジュアル面談を随時受付中です。
営業ができるエンジニアの市場価値が高い2つの理由

ストレートに言う。営業ができるエンジニアは、市場価値がめちゃくちゃ高い。
なぜか。2つの理由がある。
理由1: 希少性が圧倒的に高い。 技術力が高いエンジニアは多い。営業力が高いビジネスパーソンも多い。でも両方できる人間は圧倒的に少ない。市場価値は希少性で決まる。1つの軸で上位5%に入るのは至難の業だが、2つの軸を掛け合わせれば「上位20%×上位20%=上位4%」に入れる。
理由2: 独立しても食える。 自分で案件を取れるエンジニアは、フリーランスになっても独立しても困らない。K.Platinumには「卒業制度」という考え方があって、メンバーが独立したくなったときに応援するスタンスを取っている。営業力がついていれば、その選択肢が現実のものになる。
僕自身、24歳でK.Platinumを立ち上げた時に一番役立ったのは、コードが書けることでもなく、アーキテクチャ設計ができることでもなく、「自分で案件を取れること」だった。資本金10万円で始めた会社が3期目で資本金2,000万円、メンバー17名まで成長できたのは、技術と営業の掛け算があったからだ。
向いている人・向いていない人 — 正直に話す
全員に「エンジニア×営業をやれ」とは言わない。向き不向きはある。
こんなエンジニアにはフィットする:
- 「なぜこの技術を使うのか」を言語化するのが好きな人。設計レビューで「こうした方がいい」と理由付きで説明できるタイプは、すでに営業の素養がある
- クライアントの業務を理解するのが面白いと感じる人。「この会社はどうやって売上を上げているんだろう」と自然に考えられるエンジニアは強い
- 「コードを書く」以外のことにもキャリアの可能性を感じる人。技術だけではないキャリアの広がりにワクワクするなら、確実にフィットする
- いずれ独立やフリーランスを考えている人。案件獲得力は独立後に最も重要なスキルになる
- 上流工程に関わりたいけど、今の環境では機会がない人。大手SIやSESの現場だと、エンジニアが提案に関わるチャンス自体がほぼないケースも多い
正直、こういう人には勧めない:
- 技術を極めたい職人タイプ。これはこれで素晴らしいキャリアだし、どの会社でも必要とされる。K.Platinumにも技術特化のメンバーはいる
- 人と話すのが根本的に苦手で、克服したいとも思わない人。営業力は練習で伸ばせるスキルだが、そもそもやりたくないなら無理に勧めはしない
- 「コードだけ書いていたい」が本音の人。それ自体は全然悪いことじゃない。自分の本音に正直でいることの方が大事だ
K.Platinumでは、技術特化のキャリアパスも用意している。全員が営業をやる必要はない。ただ、「ちょっと興味がある」「やってみたいけどきっかけがない」という人には、その機会を全力で提供する。うちは17名の会社だから、「やりたい」と手を挙げれば次の案件のヒアリングから同行できる。大企業にはないスピード感がそこにある。
まとめ — 掛け算が最強のキャリア戦略
エンジニアのキャリアは、技術力だけで戦う時代から変わりつつある。
AIがコードを書く時代に、エンジニアに求められるのは「何を作るか」を考え、「なぜ作るのか」をクライアントに伝え、「どう作るか」を設計してリードする力だ。
K.Platinumの「エンジニア×営業」の2軸キャリアは、まさにその力を身につけるための仕組みになっている。テレアポじゃない。足で稼ぐ営業でもない。自分の技術力を武器にして、案件を取って、自分でリードする。
技術だけでは届かない場所に、営業を掛け合わせることで到達できる。それが僕たちの実感だ。
筆者プロフィール
沼田海斗 — 株式会社K.Platinum 代表取締役。沖縄高専メディア情報工学科卒。トヨタシステムズでPLを経験後、スタートアップのITコンサルを経て24歳で独立。現在3期目・27歳。17名のメンバーと共にITコンサルティング・受託開発・プログラミングスクール「Ktech」「Kフリー」を運営中。プロキックボクサーとしても活動中(3戦)。
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