株式会社K.Platinum 清水洋太
転職活動で、いちばん体力を削られるのはどこでしょうか。面接そのものよりも「連絡を待っている時間」だ、という声をよく聞きます。応募して一週間、書類の結果が来ない。一次面接のあと、次の日程がなかなか決まらない。その間も今の仕事は動いていて、他社の選考も並行している。何も起きていない期間なのに、いちばん疲れる。
K.Platinumの選考は、応募から最短1週間以内に結論が出ます。書類選考 → 一次面接(Web) → 最終面接(Web) → 採用・契約締結の4ステップで、面接はすべてオンライン。特別な裏技を使っているわけではありません。
この記事では、なぜそれができるのか、そして「速い」ことで何を削っていないのかを、内側から書いてみます。転職活動中の方には「この会社は、どこで自分を待たせるのか」を見抜く材料として読んでいただけたら嬉しいです。
選考が長くなる理由は、たいてい「面接以外」にあります ── 4ステップで終わる仕組み
選考が長引く会社で、面接官が怠けているケースはほとんどありません。時間がかかっているのは、面接と面接のあいだです。書類が関係部署を順番に回る。日程調整のメールが往復する。面接は終わっているのに、判断できる人が同席していなかったので、あらためて会議で共有する。ひとつひとつは数日でも、積み上がると三週間、四週間になります。
弊社の選考フローは、書類選考 → 一次面接(Web) → 最終面接(Web) → 採用・契約締結、の4ステップです。特別に工程を減らしたわけではなく、ここに載っていない工程がないだけ、と言ったほうが正確かもしれません。
社員十数名の会社なので、選考に関わる人と、判断する人が最初から同じです。「持ち帰って検討します」と言ったあと、誰かの承認を待つ時間が発生しません。面接が終わったその日のうちに、話した本人同士で「どうでしたか」と言い合える距離感があります。
面接はすべてオンラインです。会議室を押さえる必要も、移動時間を見込む必要もありません。弊社はコアタイムのないフルフレックスなので、日程の候補も出しやすい。「平日の日中しか無理です」という制約が薄いぶん、現職が忙しい方の予定にも合わせやすくなっています。
この4ステップは、短くするために設計したというより、少人数でフルリモートという働き方から自然にこうなった、というのが実感に近いです。逆に言えば、人が増えても待ち時間を増やさないようにするには何が要るのか、というのは私たちの宿題でもあります。
もうひとつ、地味ですが効いているのが「返事を保留しない」という習慣です。判断がつかないときも、いつまでに連絡するかだけはその場でお伝えするようにしています。待つこと自体より、いつまで待つのか分からないことのほうが、ずっとつらいからです。
面接の前に、「面接ではない場」を置いています ── 前段に時間を置くと、後段が速くなる
弊社はカジュアル面談を歓迎しています。応募を決める前に、まず話しませんか、という場です。
ここで話す内容は、選考の面接とはだいぶ違います。どんな案件があるのか。エンジニアが提案の段階からどう関わるのか。フルリモートで一日がどう流れるのか。入社して最初の一か月に何が起きるのか。求人票の一行を、実際の景色まで解像度を上げていく時間だと思っています。
選考ではないので、その場で「やっぱり合わなそうです」と言っていただいて構いません。準備してくる質問リストも要りません。実際、「転職するかどうかも、まだ決めていません」という状態で話しに来てくださる方は少なくありません。
一見すると、面談をはさむぶん時間が延びるように見えます。けれど実際は逆でした。応募する時点で会社の中身をある程度知っている方は、選考に入ってからの迷いが少ない。こちら側も、その方が何を大事にしているのかを先に知っているので、面接で確かめたいことがはっきりします。前段に時間を置いたほうが、後段が速くなるのです。
面談で出た質問が、そのまま会社の課題として残ることもあります。「リモートだと相談しづらくないですか」と聞かれて、たしかに新しく入った人からは相談しにくいかもしれない、と考え直したことがありました。外から見た人の質問は、内側にいる人間が言葉にできていない部分をよく突いてきます。

「まず話だけ聞いてみたい」から始められます。 カジュアル面談は選考ではないので、履歴書も志望動機の準備も要りません。→ エンジニア募集中!仕事内容と条件を見る
速いことは、候補者にとって何が変わるのか ── 主導権が、選ぶ側に戻る
選考が速いことの意味は、「早く終わってラク」ではないと思っています。変わるのは、選ぶ側の主導権です。
ひとつめは、比較ができることです。転職活動は複数社を並行するのがふつうですが、結論が出るタイミングがバラバラだと、比べたくても比べられません。「A社の返事を待っているあいだにB社の返事の期限が来る」という状況で決断するのは、誰にとっても不本意です。結論が早く出れば、同じテーブルに並べて考えられます。
ふたつめは、断りやすいことです。時間をかけて、何度も面接をして、そのうえで辞退するのは心理的に重い。選考が短ければ、「今回は見送ります」と言うハードルも下がります。私たちは、それでいいと考えています。無理をして入っていただいても、お互いに続きません。
みっつめは、現職への説明が立てやすいことです。内定から逆算して、退職の相談をいつ切り出すか、引き継ぎにどれくらい取れるか、入社日をいつに置くか。この逆算ができるだけで、動き方はずいぶん変わります。
そしてこれは、私たちの側の事情でもあります。選考に時間をかけているあいだに、その方が別の会社で決まってしまう。それは「ご縁がなかった」ではなく、こちらが遅かっただけです。良い出会いを、手続きの都合で取りこぼしたくありません。
速くするために、削っていないもの ── 面接で伺うことと、入社後の立ち上がり
誤解のないように書いておくと、短いのは待ち時間であって、中身ではありません。
面接では、これまで何を作ってきたのか、そのときどんな判断をしたのか、なぜその選択にしたのかを、時間をかけて伺います。使える言語やフレームワークの一覧より、その裏側にある考え方のほうを知りたいからです。ここを短縮すると、入ってから「思っていた仕事と違う」が起きます。
入社後も同じです。OJTを中心に、オンライン勉強会や社内のLT会、研修制度や資格取得の支援があります。未経験に近い状態から始める方もいれば、他業種からの転身もあります。選考が速いぶん、入ってからの立ち上がりに手をかける、という配分にしています。
むしろ、お見せする量は増やしているほうだと思います。カジュアル面談もそうですし、業務委託や副業というかたちで、まず現場に触れてから判断していただく入り口も用意しています。判断材料が足りないまま決めていただくほうが、お互いにとってリスクが大きいからです。
速さとは、工程を飛ばすことではなく、待っている時間をなくすことだと考えています。面接の時間を削ったり、確認すべきことを飛ばしたりして短くしたなら、それは速いのではなく、雑なだけです。
まとめ
ここまでの話を、3つに畳んでおきます。
- 選考が長くなるのは面接そのものではなく「面接と面接のあいだ」。会って話す人と判断する人が同じなら、その隙間は生まれない
- 速さの価値は「早く終わってラク」ではなく、他社と比較できる・断りやすい・現職への説明が立てやすいという主導権の話
- 短くしているのは待ち時間だけで、面接で伺うことも、入社後のOJTや勉強会・資格取得支援も削っていない
選考のスピードは、待遇欄には書かれません。けれど、実際に転職活動をしているあいだ、いちばん長く付き合うことになるのは、その会社の「返事の速さ」だったりします。
そこには、会社の形がわりと正直に出ます。誰が判断しているのか。手続きがどれだけあるのか。候補者を待たせることを、どれくらい重く見ているのか。弊社の選考が短いのは、意思決定の距離が近く、人を待たせたくないと思っているからです。
まずは話だけ聞いてみたい、という段階で構いません。転職するかどうかを決めてから来ていただく必要も、ありません。エンジニアとして、どんな環境なら力を出せるのか。その材料を集める場として使っていただけたら嬉しいです。
清水洋太(しみず・ようた)
株式会社K.Platinum所属。エンジニアが力を発揮できる環境づくりを大切にしている。
K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

