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2026年9月13日

「入社初日って、何をするんですか?」── フルリモートのK.Platinumで、最初の30日に起きること

ノートパソコンを膝の上に載せてあぐらをかいて座っている人物のイラスト。その周囲には、オンラインでのコミュニケーションやリモートでのネットワーク接続を象徴する、宙に浮かぶプロフィールアイコンが散りばめられている。.

株式会社K.Platinum 清水洋太


転職活動をしていると、仕事内容や技術スタックの話はたくさん出てくるのに、「入社した初日、実際に何をして一日が終わるのか」はあまり聞こえてきません。

特にフルリモートの会社だと、隣の席で教えてくれる人がいない分、そこが一番の不安になります。「初日、家で一人でパソコンを開いて、何をすればいいんだろう」と。

この記事では、弊社に新しいメンバーが入ったときの最初の30日を、初日・最初の2週間・1ヶ月目という3つの時間軸で、実際にやっていることだけ書きます。制度の一覧ではなく、その日その人が何をしているかの話です。読み終えたときに「ここなら、たぶん大丈夫そうだ」と思ってもらえたら嬉しいです。

初日は「準備が終わっている状態」から始まります

入社初日でいちばん心が折れるのは、仕事が難しいことではありません。パソコンが届いていない、アカウントが発行されていない、誰に聞けばいいか分からない。この3つです。

弊社はフルリモートが原則なので、初日までに手元が揃っていることを最優先にしています。PCとモニターは会社から貸与し、初日の朝には各種アカウントが使える状態にしておく。「まず環境を整えるところから自分でやってください」とは言いません。

そのうえで、初日だけは意図的に「時間割」を用意します。弊社はフルフレックス・コアタイムなしで、標準の勤務時間は9:30〜18:30。自由度が高いことは働きやすさに直結しますが、入ったばかりの人にとっては「いつ動けばいいのか分からない」という不安にもなります。だから初日は、こちらから区切りを示します。

  • 9:30 顔合わせ — メンバーの自己紹介から始めます
  • 午前 研修 — 会社の考え方と、仕事の進め方
  • 午後 ツール導入と初回の1on1
  • 終業前 振り返り

そして初日に必ず伝えていることが3つあります。

  1. 分からないことを書き込む場所はここ
  2. 聞いていい時間は、業務時間中ならいつでも
  3. 返信がすぐ来なくても、それはあなたの質問が悪いからではなく、相手が別の打ち合わせに入っているだけ

フルリモートで働くうえで、この3つ目を最初に伝えておくかどうかは、想像以上に大きな差になります。テキストの沈黙を「拒絶」と受け取ってしまうと、質問そのものが減っていくからです。

初日の終わりには、必ず短い振り返りの時間をとります。「今日つまずいたところはどこか」「明日までに分かっていないと困ることは何か」。この2つを聞くだけで、翌日以降の立ち上がりがかなり変わります。オフィスがあれば雑談の中で自然に拾えるものを、フルリモートでは意識して聞きに行く必要がある、というだけの話です。

最初の2週間は、ひとりにしない前提で組んでいます

弊社の育成はOJTが中心です。とはいえ「見て覚えて」ではありません。最初の2週間は、既存メンバーが伴走する形で仕事を進めます。

具体的には、いきなり一人で成果物を任せるのではなく、先に動いている人の仕事に一緒に入ってもらいます。打ち合わせに同席してもらい、議事録を書いてもらい、その議事録を一緒に見ながら「この発言はなぜ重要だったのか」を後から補足する。作業のやり方より先に、判断の理由が伝わるようにしています。

会社の規模は十数名、平均年齢は27.5歳で、20代のリーダーも珍しくありません。年次が近い人が近くにいるので、「こんなことを聞いたら呆れられるかな」という距離感になりにくいのは、正直なところ小さな組織の役得だと思っています。

入社時研修のほかに、業務研修とビジネススキル研修も用意しています。技術だけでなく、お客様との会話の組み立てや、報告の粒度といった部分を早い段階で扱うのは、弊社の仕事がコードを書くところだけで完結しないからです。

質問の仕方についても、最初に型を渡しています。「何をしようとして」「どこまでやって」「何が分からないか」の3点を書いてもらう形です。たとえば「この画面の一覧表示を実装しようとして、データの取得までは動いたが、並び順の指定でエラーが出て止まっている」と書ければ、それだけで返せます。これは新しく入った人のためというより、テキストでやりとりする以上、答える側が一往復で答えられるようにするための工夫です。慣れてくると、この型で書いている途中に自分で答えにたどり着くことも珍しくありません。

図版

1ヶ月目には、「つくる前」の会話に入ってもらいます

弊社のメイン事業はITコンサルティングです。お客様のビジネス課題に提案の段階から入り、業務整理から業務改善、システム化、その先のAI活用まで、一気通貫で支援します。

この形をとっている以上、新しく入った人にも、早い段階で「つくる前」の場に立ち会ってもらいます。現場の業務の流れを聞き、いま何に時間がかかっているのかを一覧にし、課題を言葉にする。ここに一度でも参加していると、後から設計や実装に移ったときに「なぜこの仕様なのか」が地続きで理解できます。

たとえば、ある業務の手順を関係者に一通り聞いて並べてみると、同じ情報を3か所に入力していた、という話が出てくることがあります。これは新しいシステムを作る前に、入力の場所を1か所に寄せるだけで解決することもある。そういう「作らずに済ませる判断」を最初の1ヶ月で目にしておくと、エンジニアとしての引き出しが一段増えます。

もちろん最初から議論をリードしてもらうわけではありません。最初は聞いて、書いて、整理するところから。ただ、その整理した資料はきちんとチームで使われますし、「新しく入った人が見て分からなかった箇所」は、そのまま資料の改善点として扱われます。1ヶ月目から、貢献の入口はちゃんとあります。

開発の進め方についても、生成AIを使うことを前提にしています。設計メモの作成、コードの生成、レビューの補助まで、日常的にAIを組み込んだ進め方をしているので、入社後はその使い方も含めてキャッチアップしてもらうことになります。「AIを使うかどうか」を議論する段階はもう過ぎている、というのが弊社の立場です。

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30日で目指すのは「一人前」ではありません

30日で一人前になってほしい、とは思っていません。最初の1ヶ月でつくりたいのは、スキルよりも「聞ける関係」と「自分の現在地の把握」の2つです。

そのうえで、その先を支える仕組みも用意しています。研修制度と資格取得支援があり、オンラインの勉強会・LT会も定期的に開いています。最近ハマった技術の話を持ち込める場所があるかどうかは、エンジニアの伸びに地味に効きます。

働く条件面では、原則フルリモート、完全週休2日制で年間休日は123日、残業はほぼありません。副業も相談のうえで可能です。会社の外で得た経験を持ち帰ってもらえるなら、それは会社にとっても悪い話ではないと考えています。

1ヶ月が経ったころ、あらためて1on1で現在地を確認します。できるようになったこと、まだ不安なこと、次の3ヶ月で伸ばしたいこと。ここで出てきた「不安なこと」は、本人の努力目標ではなく、こちら側が用意する研修や配置の材料として扱います。立ち上がりが遅いのは本人のせい、と片付けてしまうと、同じことが次の人にも起きるからです。

まとめ:最初の30日は、力を出せる状態をつくる時間

入社後の30日をここまで細かく書いたのは、弊社が「最初の1ヶ月は自力で頑張るもの」だとは考えていないからです。初日は準備を整えて迎え、2週間は伴走し、1ヶ月目には「つくる前」の会話に入ってもらう。そのほうが、結果的にお互い早く力を発揮できます。

実力主義で正当に評価される環境をつくりたい、というのが弊社の一貫した考え方です。ただ、正当に評価されるためには、まず力を出せる状態まで持っていく必要があります。最初の30日は、そのための時間だと思っています。

もし「フルリモートでちゃんと立ち上がれるだろうか」と迷っている方がいたら、その不安ごと一度話しに来てもらえたら嬉しいです。


清水洋太(しみず・ようた)
株式会社K.Platinum所属。エンジニアが力を発揮できる環境づくりを大切にしている。


K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

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