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2026年10月13日

「やります」と言った人が、そのまま担当になる ── 平均年齢27.5歳のK.Platinumで、役割が決まるまで

座っている人々の前に立っている人物が、空中に浮かぶ大きなオレンジ色の球体を指さしている。.

株式会社K.Platinum 清水洋太


先日、入社して数ヶ月のメンバーが、お客様との定例で自分の担当パートを説明していました。誰かが指名したわけではありません。その前の打ち合わせの最後に、本人が「やります」と言ったからです。

「実力主義」「裁量の大きい環境」── 求人票では見慣れた言葉ですが、放り出されるという意味なのか、本当に任せてもらえるのかは、言葉だけでは判断がつきません。弊社の求人にも似た言葉が並んでいます。だからこの記事では、言葉ではなく手順を書きます。K.Platinumで一つの仕事が誰かの担当になるまでに何が起きていて、担当になったあとに何が用意されているのか。入社してからの数ヶ月を想像しながら読んでいただければうれしいです。

役割が決まるのは、打ち合わせの最後の5分です

弊社の打ち合わせは、だいたい最後の5分がいちばん静かになります。議題をひととおり話し終えたあとに、「じゃあこれ、誰がやりますか」という一言が出るからです。

ここで年次は聞かれません。「入社何年目ですか」「前職で経験はありますか」という確認は、少なくとも最初の段階では入りません。手が挙がれば、その人の担当になります。

とはいえ、いきなり案件をまるごと渡されるわけではありません。最初に渡るのは、たいてい小さな一部です。お客様に確認したい事項を箇条書きにまとめる。今の業務の流れを聞き取って書き出す。似たサービスを調べて比較表のたたき台を作る。数時間から数日で終わる単位です。

その小さな担当をやり切ると、次の打ち合わせで「この続きもお願いできますか」と声がかかります。そうやって、受け持つ範囲が少しずつ広がっていきます。冒頭に書いた光景も、こうして生まれています。特別な抜擢ではなく、小さな担当を一つずつ折り返した先にあるだけです。

もちろん、誰も手を挙げない議題もあります。そのときは持ち帰って、あとから相談して決めます。ただ、そこでも順番は「経験年数の長い順」ではありません。「前にその領域をやってみたいと言っていた人」から声をかけます。誰が何に興味を持っていたかを、みんな意外と覚えているものです。

設立は2023年、社員は十数名。仕事の量に対して人数が多いとは言えません。仕事のほうが人を待ってくれない、というのが正直なところ最大の理由かもしれません。ただ結果として、「やりたいと言った人にそのまま渡る」という回り方が定着しました。

「まだ早い」と言わないために、先に用意してあるもの

手挙げ制は、放っておくとただの放任になります。手を挙げた人が一人きりで沈んでいく職場を、私も見たことがあります。

なので弊社では、手を挙げる前ではなく、手を挙げたあとのほうに仕組みを寄せています。

入社直後には、まず研修があります。入社時研修、業務研修、ビジネススキル研修と段階が分かれていて、技術だけでなく「お客様の前でどう話すか」「打ち合わせの記録に何を残すか」といったところまで扱います。エンジニアの仕事は、書くことと話すことの比率が思っているより高い。これは私自身、最初のころにいちばん読み違えていた部分です。

そのあとはOJTに移りますが、現場に放り込んで終わりにはしません。担当が決まると、先にその領域を通ったメンバーが伴走役に付きます。レビューの場では、直したほうがいい箇所だけでなく「なぜそうしたほうがいいのか」まで書き残します。書く側は正直それなりに手間ですが、この手間を惜しむと次も同じ指摘をすることになります。

学び直しの時間も、業務のなかに置いています。オンラインの勉強会とLT会は定期開催で、終業後ではなく業務時間のなかで実施します。資格取得の支援制度もあります。

もうひとつ、生成AIの使い方も早い段階で共有します。弊社では、たたき台づくりにChatGPT、コード生成にClaude Code、コードレビューにCopilotという三段階の流れを標準にしています。ここを揃えておくと、経験の浅さがそのままアウトプットの差になりにくい。手の挙げやすさは、気持ちの問題だけでなく道具の問題でもあると思っています。

図版

「最初に渡ってくる仕事」をもう少し具体的に知りたい方へ。募集ポジションと働き方の条件はエンジニア募集中!詳しい条件を見るにまとめています。

増えるのは、裁量と同じ量の「説明する仕事」

ここは正直に書いておきたいところです。担当になると、自由と一緒に「説明する仕事」が増えます。

弊社のメイン事業はITコンサルティングで、しかも一気通貫です。お客様の業務を整理するところから入り、改善の形を設計し、システムにして、必要ならAIの活用まで見ます。提案からリリース、その後の運用まで自社で担当します。つまり担当になるということは、コードを書く席だけでなく、お客様の前の席にも座るということです。

そこでは「なぜこの設計にしたのか」を自分の言葉で説明することになります。「一般的にはこうなので」では通りません。お客様の業務がなぜそうなっているのかまで踏み込んで、はじめて提案として成立します。

見積りやスケジュールも同じです。何を前提に置いたのか、どこが崩れると伸びるのか。そこを言葉にしておかないと、後から誰も検証できません。うまくいかなかったときに犯人探しにならずに済むのは、前提が言葉で残っているからです。

設立から2年で、20を超える開発プロジェクトを経験してきました。製造業向けのAI基盤、金融領域のクラウド基盤や認証基盤、現場の困りごとを解くための小さなツールまで、規模も領域もばらばらです。短い期間でいくつもの現場を通ることになるので、説明する練習の回数はかなり多いほうだと思います。

裁量が大きいというのは、好きにやっていいという意味ではありませんでした。自分の判断を自分で説明できる範囲が広がる、という意味でした。慣れるまでは少し重いのですが、ここが面白くなってくると、仕事の見え方が変わります。

十数名・平均年齢27.5歳という規模だから起きること

弊社の平均年齢は27.5歳です。20代でリーダーを務めているメンバーも何人かいます。

これは若い人を優遇しているという話ではありません。単純に、「空いている役割」が常にあるからです。十数名の会社で、事業はITコンサルティングとプログラミングスクール、それに自社サービスの開発。放っておくと、誰の担当でもない仕事が必ず出てきます。そこに手を挙げた人が、結果として最年少のリーダーになる。順番はいつもそれだけです。

働き方は原則リモート、フルフレックスでコアタイムはありません。完全週休2日で年間休日は123日、残業もほとんどありません。副業も相談のうえで可能です。

一方で、リモートで手挙げ制をやると「誰が何をやると言ったのか」が消えやすくなります。だから記録と共有だけは、少ししつこいくらいにやっています。決まったこと、決めた理由、やると言った人。この3つを残しておくことが、結果として新しく入った人にとっての「手の挙げやすさ」につながっていると感じています。

「自分から言わないと始まらない会社」なのか

ここまで読んで、「自分から言わないと何も始まらない会社なのか」と感じた方もいるかもしれません。半分はそのとおりです。ただ、手を挙げる前に準備が完璧である必要はありません。最初に渡るのは数時間から数日で終わる小さな担当で、そこには必ず伴走する人がいます。

私たちが目指しているのは、エンジニアが正当に評価される環境です。ただ、評価される以前に、挑戦する機会そのものが本人のところに届いていなければ、話が始まりません。だから私たちは、役割の渡し方のほうから変えることにしました。

「やります」と言ってみたい仕事がある方は、ぜひ一度お話しさせてください。年次ではなく、やってみたいことから伺います。


清水洋太(しみず・ようた)
株式会社K.Platinum所属。エンジニアが力を発揮できる環境づくりを大切にしている。


K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

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