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2026年4月14日

「手取り、少なくない?」— 24歳で起業してWORKER 3.0を作った理由

幾何学的なガラスのピラミッドが反射面に立ち、暗い背景の中で光る線とデジタル粒子に囲まれている。.

IT業界で働いていて、「自分の単価と手取りの差、なんでこんなにあるんだ?」とモヤッとしたことがある人、けっこういると思う。

元請け→一次請け→二次請け→三次請け。途中で誰が何をしているのか分からないまま、マージンだけが積み上がっていく。クライアントが月150万円で契約していても、3段目のエンジニアに届くのは60万円——差額の90万円はどこに消えたのか。僕はスタートアップITコンサルで働いていた時代にそれを肌で感じて、ずっと違和感を持っていた。

だから24歳で会社を作った。K.Platinumという名前のITコンサル会社だ。3期目、社員17名。「多重請負構造を壊す」と言えば大げさに聞こえるかもしれない。でも、仕組みから変えなければ何も変わらないと確信している。

この記事では、僕たちが「WORKER 3.0」と呼んでいる働き方のコンセプトと、それを実現するためにK.Platinumがやっていることを全部話す。


WORKER 1.0 — 多重請負の時代

IT業界の構造を知っている人なら、「多重請負」という言葉に嫌な記憶がある人も多いだろう。

大手SIerがクライアントから受注する。自社では手が足りないから、パートナー企業に一部を発注する。そのパートナー企業も人が足りないから、さらに下に出す。これが2段、3段と重なっていく。いわゆる「多段商流」だ。

この構造で何が起きるかというと、エンジニアの市場価値と手取り額が大きく乖離する。クライアントが月150万円で契約していても、3段目のエンジニアに届くのは60万円だったりする。途中の90万円はどこに消えたのか。営業、管理、間接部門——それぞれが「仕事」をしているのは事実だけど、エンジニア本人から見れば「自分の価値が正しく反映されていない」という感覚になる。

しかも、この構造ではエンジニアが案件を選べない。上から振られたプロジェクトに入り、契約が切れたら次のプロジェクトに回される。自分のキャリアは自分で選べない。これが「WORKER 1.0」の世界だ。


WORKER 2.0 — フリーランスという選択肢

多重請負に嫌気がさしたエンジニアが選ぶ道。それがフリーランスだ。

フリーランスになれば中間マージンは大幅に減る。エージェント手数料はあるにせよ、多段商流に比べたら圧倒的に手取りは増える。案件も自分で選べる。働く場所も時間も、ある程度自由になる。

WORKER 1.0→2.0→3.0 — 働き方の進化

これがWORKER 2.0。確かに1.0よりは良い。でも、フリーランスにはフリーランスの問題がある。

まず、全部自分でやらなきゃいけない。営業、契約交渉、確定申告、スキルアップ、キャリア設計。特に営業がきつい。技術を磨きたいのに、案件が切れるたびに営業活動で1〜2週間のブランクが空く。

次に、教育リソースがゼロ。会社であれば先輩がいて、研修があって、ナレッジが蓄積されている。フリーランスは全部独学だ。新しい技術をキャッチアップするのも、失敗から学ぶのも、一人で完結させなきゃいけない。

そして、信用の壁。個人では受けられない大型案件がある。企業間契約のハードルは、個人には想像以上に高い。

自由と引き換えに、孤独と不安定さを受け入れる。それがWORKER 2.0のリアルだ。


WORKER 3.0 — DAO型ITコンサルという第三の道

じゃあ、「多重請負の搾取」と「フリーランスの孤独」の両方を解決する方法はないのか。

僕が考えたのが「WORKER 3.0」だ。

簡単に言うと、エンジニアが自律的に動きながら、組織のリソースとブランドを活用できるモデル。ブロックチェーンのDAO(分散型自律組織)にインスパイアされた考え方で、従来の「上下の指揮命令系統」ではなく、フラットなネットワーク型の組織を目指している。

具体的にはこういうことだ。

従来の会社(WORKER 1.0):
- 会社が案件を取る → エンジニアをアサインする → エンジニアは従う
- 情報の流れ: トップダウン
- エンジニアの自由度: 低い

フリーランス(WORKER 2.0):
- エンジニアが案件を取る → 全部自分でやる → 一人で完結
- 情報の流れ: 個人内で閉じる
- エンジニアの自由度: 高いが、サポートなし

K.Platinum(WORKER 3.0):
- 会社が営業・ブランディング・教育・バックオフィスを提供 → エンジニアが案件を「選ぶ」 → 組織のナレッジを活用しながら自律的に動く
- 情報の流れ: ネットワーク型(全員が情報を共有)
- エンジニアの自由度: 高い。かつサポートもある

要するに、「会社の安定」と「フリーランスの自由」のいいとこ取りだ。きれいごとに聞こえるかもしれないけど、K.Platinumでは実際にこれを仕組みとして実装している。

「多重請負にモヤモヤしている」「フリーランスの不安定さが嫌だ」——そんなエンジニアのために、K.Platinumは第三の選択肢を用意しています。エンジニア募集中!詳しい条件を見る


3本柱 — WORKER 3.0を実現する仕組み

WORKER 3.0は思想だけでは成立しない。仕組みが必要だ。K.Platinumでは3つの柱でこれを支えている。

案件選択制・能力可視化・卒業制度の3本柱

1. 案件選択制

多重請負構造の最大の問題は「エンジニアが案件を選べない」こと。だからK.Platinumでは、エンジニアが自分で案件を選ぶ「案件選択制」を導入している。

営業チームが獲得した案件の情報は全メンバーに共有される。技術スタック、期間、リモート可否、チーム構成——全部オープンだ。その上で、エンジニア自身が「この案件に入りたい」と手を挙げる。

もちろん、スキルマッチやチームバランスの調整はある。でも「勝手に割り振られる」ことはない。自分のキャリアは自分で設計する。それがWORKER 3.0の大前提だ。

2. 能力の可視化

案件を選ぶためには、自分の実力を正確に把握している必要がある。だからK.Platinumではエンジニアの能力を多軸で可視化する仕組みを構築している。

技術力だけじゃない。コンサルティング能力、コミュニケーション力、マネジメント力——複数の軸でスキルを可視化し、どの案件にフィットするかが一目で分かるようにしている。エンジニアにとっては自分の強みと弱みが客観的に見える。会社にとっては適材適所のアサインができる。

「なんとなく優秀」ではなく、「何がどのレベルか」を言語化できるチームは強い。

3. 卒業制度

これがWORKER 3.0の最もユニークな部分かもしれない。

K.Platinumでは、独立したいエンジニアを応援する「卒業制度」がある。社員が十分な力をつけて独立したいと思ったら、K.Platinumはそれを止めない。むしろ応援する。

普通の会社なら、優秀な社員に辞められたら困る。引き留めるのが当然だろう。でも僕は違う考えを持っている。

エンジニアのキャリアは会社の所有物じゃない。K.Platinumで力をつけて、独立して、より大きなフィールドで活躍する——それは「損失」じゃなくて「卒業」だ。卒業生とは対等なパートナーとして一緒に仕事ができる。こっちの方がよっぽど健全だし、長期的にはK.Platinumのネットワークが広がっていく。

この3本柱は、どれか一つだけでは機能しない。案件選択制があるから能力可視化が必要になり、能力が可視化されるから独立の判断ができるようになり、卒業制度があるからエンジニアが安心して全力を出せる。3つがセットでWORKER 3.0は回っている。


WORKER 3.0が目指す未来

正直に言う。K.Platinumはまだ17人の小さな会社で、WORKER 3.0は完成形にはほど遠い。

でも、方向性は間違っていないと確信している。

IT業界は慢性的な人材不足だと言われている。でも僕は、「人材不足」じゃなくて「構造の問題」だと思っている。優秀なエンジニアはたくさんいる。ただ、多重請負構造の中で正当に評価されず、疲弊して、業界を離れていく。それは「不足」じゃなくて「流出」だ。

エンジニアが正当に評価されて、自分のキャリアを自分で選べて、成長した先に独立という選択肢がある。そういう業界になれば、「人材不足」なんて言葉は消えるはずだ。

K.Platinumがやろうとしているのは、17人で始めた小さな実験。このWORKER 3.0が成立することを証明して、そのモデルを業界に広げていきたい。壮大に聞こえるかもしれないけど、最初はみんな小さいところからだ。

多重請負構造を壊すのは、一朝一夕にはいかない。でも、一つの会社が「こういう働き方もある」と示すことには意味があると信じている。


筆者プロフィール

沼田海斗(ぬまた かいと)
株式会社K.Platinum 代表取締役。沖縄高専メディア情報工学科卒業後、ママチャリで日本一周を達成。トヨタシステムズでPLを経験後、スタートアップITコンサルを経て24歳で起業。現在3期目、27歳。「エンジニアが正当に評価される業界をつくる」をミッションに、ITコンサルティング・受託開発・プログラミングスクール「ジゴカツ」を展開。プロキックボクサーとしても活動中(3戦)。


多重請負にモヤモヤしている人。フリーランスの自由は欲しいけど孤独は嫌な人。自分の力で案件を選び、キャリアを設計したい人——K.Platinumは、そんなエンジニアと一緒にWORKER 3.0を作っていきたいと思っています。まだ17人の小さなチームだからこそ、一人ひとりの影響力が大きい。エンジニア募集中!働き方と条件を見る**

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