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2026年6月21日

35歳から始める受託ITコンサルキャリア — 20代採用が枯れる時代、ミドルエンジニアが"伸びしろを買う"3つの選び方

バックパックを背負った人物が、暗くスタイリッシュな雰囲気の場所で、チャートやグラフ、コードが表示された浮遊するデジタルスクリーンを前に、道の分かれ道に立っている。.

こんにちは、株式会社K.Platinum代表の沼田海斗です。
3期目の小さなITコンサル会社をやっています(メンバーは17人、うち高専出身が約半数)。

最近、面談で会う方の年齢が、明らかに上がってきました。
3年前は20代後半が中心。
2026年いま、35〜45歳のミドルエンジニアの応募が、体感で半分以上を占めています。

しかも、レベルが高い。
SES、自社開発、SI、フリーランス、いろいろなバックグラウンドを持った方が、
「もう一度、技術と上流に張り直したい」と言って来てくれます。

今日は、その面談の中で何度も話題になる「35歳からの受託ITコンサルキャリア」というテーマで書きます。
20代採用が枯れていく時代に、ミドルエンジニアがどう次の10年を設計するか。会社の規模ではなく「あと10年で何が積めるか」で選ぶ、という話です。


「35歳定年説」はもう死んでいる

まず、前提から壊しておきたい話があります。

「35歳までに転職しないとキャリアが詰む」というのは、もはや過去の説です。

僕が新卒で社会に出た2010年代後半、まだこの説は強かった。
「35歳超えると単価が頭打ちになる」「マネジメントに行かないと残れない」「PMやらされて技術から離れる」——みたいな話を、僕も先輩から散々聞きました。

その説を真に受けて、30歳前後で大手SI→外資コンサル→自社開発、と「箔をつける」転職を急いだ同年代を、何人も見ました。
そして2026年いま、当時を振り返って「あの転職、何のためだったんだろう」と言っている人が、正直少なくありません。

理由はシンプルで、今、現場で取り合いになっているのは20代じゃなくて、35〜45歳のミドルだからです。

僕が見ている範囲だと、こんな状況です。

  • 20代エンジニアの新規供給は明確に減少(少子化+情報系学部の伸び鈍化)
  • 一方、AIで「手を動かす作業量」は減ったが、要件定義・業務理解・意思決定の重要度は上がった
  • 結果、「業務を理解できる、上流に立てる、AIを使いこなせる」ミドル層の希少性が爆上がり

ミドルが取り合いになるという話は、別にK.Platinumだけが感じている感覚ではなく、
2026年の採用市場レポートでも「高度人材は需要超過が続き、ミドル〜シニア層の獲得競争が一段と激化」という分析が普通に出てきます。

なので、35歳超えていることはハンデではなくて、むしろいまから選び方を間違えなければ、相当強いカードを持っている状態だと思っています。


なぜ2026年にミドル主戦場になったのか

もう少し構造的に整理します。
ミドルが主戦場になっている理由は、ざっくり言うと「3つの同時進行」だと見ています。

ひとつ目は、20代エンジニアの絶対数が減っていること。
情報系学部に進む若者の母数自体は増えていますが、彼ら/彼女らはGAFA系外資・大手Web・ベンチャー上位に流れます。ミドル中堅企業・地方・中小ITコンサルには、新卒で20代の優秀層は基本来ません。

ふたつ目は、生成AIの普及で、エンジニアの仕事の比重が変わったこと。
Claude CodeやCursorで「コードを書く部分」は、確かに楽になりました。
でも代わりに、「そもそも何を作るか/なぜ作るか/業務でどう使われるか」を設計する重みが、爆発的に増えました。
2026年は仕様駆動開発が当たり前になり、エンジニアの役割が「コードを書く人」から「仕様を定義し検証する人」へ移ったと言われます。
ここを担えるのは、業務文脈と技術の両方を経験した30代後半〜40代のミドルです。新卒2年目には正直、まだ難しい。

3つ目は、企業側の組織の老化問題。
大手SIはミドル層が分厚く詰まり、若手は薄い。
ベンチャーは20代中心で、業務がわかる人が足りない。
両方のスキマに、「中堅以上のミドルが、もう一度上流の技術職に張り直したい」という需要が溜まっています。

この3つが同時に起きたのが、2026年です。
だから、35歳超えていることは、5年前と意味が真逆になっている。


SES/自社開発/受託ITコンサル — ミドルにとっての3点比較

SES/自社/受託ITコンサル比較

ミドルが次の10年を設計するとき、選択肢はだいたい3つに集約されます。

  1. 大手SES/SIerに残る/移る
  2. 自社プロダクト企業(SaaS/事業会社)に入る
  3. 受託ITコンサルに入る

それぞれにいいところはあります。
でも、ミドル目線で見ると、こんな違いがあると思っています。

大手SES/SIer 自社プロダクト 受託ITコンサル
業務文脈 案件次第(深く入りにくい) 1ドメインに深く 複数ドメインに横展開
上流関与 部分的(PMキャリアに偏る) プロダクト次第 提案・要件・設計から関わる
技術の鮮度 案件依存 自社の選定次第 案件選択でかなり自由
評価 等級×年功寄りが多い プロダクト成果寄り 案件成果+顧客評価
ミドル受け入れ 多いが立場固定されやすい 渋め(カルチャー重視) 元々ミドル前提が多い

雑な分類ですが、ミドルにとって「もう一度、技術と上流を一緒に積みたい」場合、いちばん相性がいいのは受託ITコンサルだと、僕は思っています。

理由は3つ。
1つは、業務文脈を複数持てること。製造業、金融、教育、自治体……案件ごとにドメインを横に取れる。
2つ目は、上流が当たり前ということ。要件定義から入る。「言われた通りに作る」案件は、そもそも受託ITコンサルの土俵ではない。
3つ目は、ミドル前提の評価制度を持つ会社が多いこと。年功ではなく、案件と顧客評価で動く。

ただ、これは「受託ITコンサルなら何でもいい」という話ではありません。
ここから本題、ミドルが「伸びしろを買う」3つの選び方です。


選び方① 自分が"教える側"になれる領域があるか

ミドルが伸びしろを買う3条件

ミドルが次の会社を選ぶときに、いちばん最初に確認したいのは、
「いま自分が持っている知見を、教える側として使ってくれる会社か」です。

ここを軽視すると、年齢だけが上がって、給与だけ上がって、若手と同じ案件に並ばされるパターンになります。
そして3年後、「またマネジメントしかやらせてもらえない」と感じて辞める。これがミドル転職で一番多い失敗パターンです。

具体的なチェックポイントは、面談で聞けばわかります。

  • 「私の経験のうち、御社のメンバーに教えてほしい領域はどこですか?」
  • 「入社後、社内勉強会や案件メンタリングの設計には関わりますか?」
  • 「メンバーが自分のスキルセットを書き出している場所はありますか?」

K.Platinumでも、ミドルが入るときには必ず「この人の何を社内資産にするか」から逆算して案件を設計します。
たとえば、製造業の業務知見が深い人なら、製造業案件の壁打ち担当+若手の業務理解レビューに必ず入ってもらう。
金融バックがある人なら、金融案件の要件レビューには必ず目を通してもらう。

これは「教えるから給与下げてください」ではなくて、「教えられる人ほど次の案件が来やすい」構造を会社として作るためです。
ミドル本人にとっても、教える前提で入った会社のほうが、3年経った時に明らかに残るものが違います。


選び方② 上流(要件・設計)に5年で入れる導線があるか

2つ目のポイントは、上流に入る導線が見えているかどうかです。

これは「すぐ要件定義やらせてもらえるか」という話ではなくて、
「5年スパンで、上流の意思決定者ポジションに立てる導線が会社の中にあるか」という話です。

ミドルでよくある失敗は、入社して半年は要件定義に入れていたのに、2年経つと結局運用フェーズ専属になっている、というやつ。
これは、会社側に「上流担当者を増やすつもりがない」ケースが多いです。会社の仕組みとして、上流に立つ人を増やす設計があるかどうかを見たほうがいい。

確認すべき項目はこのへんです。

  • 新規案件の提案フェーズに、エンジニア(コンサルではなく)が同席する文化があるか
  • 案件選定の意思決定にメンバーが関われる仕組みがあるか
  • 5年以内に、案件責任者やプロジェクトオーナーになった事例があるか
  • そのキャリアに進んだ人の評価(給与・案件権限)が、上がっているか

K.Platinumの場合は、17人という規模を逆手にとって、全員が提案フェーズに何らかの形で関わるスタイルでやっています。
入社2〜3年目で、自分が担当した案件の見積もり・提案・契約フェーズまで顔を出します。
これ、大手SIだとほぼ不可能。でも、規模を選べばミドルが上流に立つのは現実的です。


選び方③ 会社が"ミドル前提"の評価制度を持っているか

3つ目は、会社の評価制度です。

ミドルが転職したあとに「思ったほど評価が伸びない」と感じるパターンは、
たいてい会社の評価制度が"若手前提"のままになっていることが原因です。

若手前提の評価制度って、こんな感じです。

  • 「成長性」が評価の主軸(つまり、ベテランほど評価が伸びにくい)
  • 等級が年次連動になっている(中途のミドルが上の等級に入りにくい)
  • マネジメントになったら評価が上がる(プレイヤーとしてのミドルが行き場を失う)
  • 案件単価と評価が直接連動しない(スキルが見えにくい)

逆にミドル前提の評価制度は、こんな特徴があります。

  • 「顧客評価」「案件継続率」「他メンバーへの貢献」など、ベテランが活きる軸が明確
  • マネジメント職とプレイヤー職が同じ重みで存在する
  • 中途のミドルが、社歴の浅さで割を食わない設計になっている
  • 案件成果がそのまま評価に反映される構造になっている

面談で「評価制度のサンプルが見たい」と聞いてみるといいです。
口頭で説明されると曖昧になりますが、紙の制度設計を見れば一発でわかります。

K.Platinumは、評価制度設計の話を採用面接でかなり詳しくやります。
「報酬設計」「職位・キャリアパス」「案件選択制」あたりは過去の記事でも詳しく書いていますが、共通しているのは、ミドルが上のレイヤーに張り直しに来ても、不利にならないように作っていることです。


K.Platinumでは、35〜45歳のミドルエンジニアを積極的に採用しています。「もう一度、技術と上流に張り直したい」という方は、エンジニア募集の詳細を見る


K.Platinumの17人組織から見える、ミドル採用のリアル

ここまで一般論を書いてきましたが、K.Platinumの中で起きていることも、少し書いておきます。

17人組織なので、ひとり採用するインパクトがでかい。
だから、ミドルの方を1人迎えるときには、こんなことを社内で議論します。

  • この方の業務知見は、どの案件で活きるか
  • この方の技術スキルは、現メンバーの誰の隣に置くと相互成長するか
  • この方の上流経験は、提案フェーズのどこで使えるか
  • この方が3年後・5年後に取りたいキャリアは何か。それと会社の方向性が一致しているか

これを面談で全部すり合わせます。「とりあえず入って」では絶対にしません。
理由は、17人だと"とりあえず採用"は会社の方向性をブラすからです。

これ、ミドル本人にとっても良いことが多いです。
「自分のキャリアに会社が向き合ってくれている」感覚は、案件アサインを「会社の都合」だけで決められないことに直結します。

実際に2025年〜2026年にかけて、35〜45歳で入ってくれた方々の多くが、
「前職よりも、技術にも上流にも前向きになれる」という感想をくれています。
これは僕にとっても、ミドル採用を続けていこうと思える一番大きい理由です。


3年後を逆算する自己診断3問

最後に、35〜45歳のミドルエンジニア向けに、自己診断の3問を置いておきます。
転職するしないにかかわらず、いま考えてみる価値はあると思います。

問1:3年後、自分は「教える側」と「教わる側」のどちらにいたいか。
教える側に振りたいなら、いまの会社で教えるポジションがあるかを確認する。なければ、教えさせてくれる会社へ動く方が早い。

問2:5年後、上流(要件・提案・意思決定)に入っていたいか。
入っていたいなら、いまの会社で上流に近づく導線があるかを見る。導線が見えなければ、上流が当たり前の会社(受託ITコンサル等)を検討する。

問3:10年後、エンジニアという肩書きを残したいか。
残したいなら、マネジメント職一択の会社は避ける。プレイヤーとマネジメントが同等に評価される会社を選ぶ。

このうち、2つ以上が「YESだけど今の会社では難しい」になっているなら、35歳超えていても、動く価値は十分あると思います。


まとめ

  • 「35歳エンジニア定年説」は2026年時点で死んでいる。むしろミドルが主戦場
  • 大手SES/自社プロダクト/受託ITコンサルの中で、ミドルがもう一度技術と上流を積むには、受託ITコンサルとの相性が良い
  • 選び方の本質は「会社の規模」ではなく、①教える側になれるか、②上流の導線があるか、③ミドル前提の評価制度か
  • K.Platinumは17人の小さなITコンサルですが、ミドル採用を意図的に増やしています

35〜45歳で、もう一度技術と上流を両立させたいエンジニアの方。
ぜひ一度カジュアルにお話させてください。受託開発・ITコンサルのどちらの軸でもOKです。


沼田海斗(ぬまた かいと)
株式会社K.Platinum代表。沖縄高専卒。トヨタ自動車 → スタートアップITコンサル → 24歳で起業。現在3期目・27歳。
17人のITコンサル組織で、ミドルエンジニアの「もう一度技術に張り直す」転職を全力で歓迎しています。


K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

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