こんにちは。株式会社K.Platinum代表の沼田です。
先日、AtCoder株式会社が2026年9月30日に公開した、競技プログラマー向けの就職企業人気ランキングを読みました。回答は972人。そのなかで、学生の1位が任天堂になった、という内容です。調査を始めてから、首位が入れ替わったのは初めてだそうです。
首位がGoogleから任天堂に替わった。この動きは、高専出身で競技プログラミングが身近だった僕には、ただのニュースとして流せませんでした。
今日は、この調査から読み取れることと、17人のITコンサルの会社が、競プロ層に何を見せられるのかを、考えてみます。
※本記事は2026年10月時点の情報にもとづいています。調査の回答者はAtCoderのユーザーに限られており、エンジニア全体の傾向ではありません。また、僕たちが競技プログラマーの採用に成功した、という記事ではありません。数字から考えたことを書いています。
ランキングの何が変わったのか
まず、調査の概要を整理します。
回答者は972人。内訳は、学生が676人、社会人が266人、その他が30人です。
学生の就職人気で1位になったのは、任天堂でした。これまでの首位はGoogleだったので、調査を始めて以来はじめての入れ替わりになります。
一方で、社会人のほうは、Googleが5年連続で1位でした。さらに、AIの会社であるAnthropicが7位、OpenAIが12位に入っています。
学生と社会人で、1位が分かれた。ここが、まず目に留まった点です。
同じ「競技プログラマー」でも、これから会社を選ぶ人と、すでに働いている人とでは、見ているものが違うのかもしれません。
会社を選ぶ軸に、何が挙がっているか

この調査では、会社を選ぶときの軸も聞いています。挙がっていたのは、「成長機会」「給与水準」「優秀な同僚」「福利厚生」といった項目です。
志望する職種のほうは、ソフトウェアエンジニアやSE、研究職が上位でした。
僕が注目したのは、「成長機会」と「優秀な同僚」が、軸として並んでいる点です。給与や福利厚生だけでなく、「そこで何を学べるか」「誰と働くか」が、同じ重さで見られている。そう読めます。
もちろん、給与水準も軸に入っています。ただ、この記事では金額には触れません。調査から言えるのは、「待遇表に載る項目だけで選んでいるわけではなさそうだ」というところまでだと思います。
高専×競プロ層が、入社後に見ているもの
競技プログラミングに取り組む人は、問題を解くのが好きで、「自分の書いたものが動くこと」に強い手応えを感じる人が多い印象です。僕の周りの高専の仲間たちも、そうでした。
そういう人にとって、会社を選ぶときに気になるのは、たぶん次のようなことです。入社してから、どんな技術に触れられるのか。自分が書いたコードが、実際に誰かの仕事を変えるのか。隣の席にいる人は、どんな人なのか。
大手の知名度や、会社の規模は、もちろん安心材料になります。ただ、「成長機会」や「優秀な同僚」を軸に選ぶ人にとっては、それだけでは決め手になりにくいのかもしれません。
任天堂が学生の首位になった背景を、僕は断定できません。ただ、「何をつくっている会社か」が、はっきり見える会社が選ばれた、というのは、自然な流れに思えます。
17人の会社が、見せられるもの

では、17人のITコンサルの会社は、競プロ層に何を見せられるのか。僕は、次の3つだと考えています。
1. 何を書かせてもらえるか
小さな会社では、一人の担当範囲が広くなります。お客様の課題を聞いて、設計して、実装して、納品する。この流れを、早い段階から任せてもらえます。
「入社してしばらくは研修と下積み」という形とは違う、打席の多さです。これを求める人には、魅力になりうると思っています。
2. 同僚の顔が見える距離
17人の会社では、全員の名前と顔が一致します。誰がどんな技術に強いのか、どんな案件を担当しているのかも、日々の会話で自然に分かります。
「優秀な同僚」という軸は、数字では測れません。だからこそ、入る前に、どれだけ同僚の姿を見せられるかが大事だと考えています。
3. 最初の3年の打席
成長機会を、言葉だけで語るのは簡単です。ただ、本当に伝わるのは、「最初の3年でどんな案件に入るのか」を具体的に見せたときだと思います。
僕たちは、スタートアップのIT支援を中心に、業種の違う複数のお客様の現場に並行して入っています。案件の種類が多いことは、触れる技術の幅につながります。
エンジニア募集中! 「何を書かせてもらえるか」を知りたい方は、募集条件と働き方を見る
数字を読むときの注意
この調査には、気をつけて読みたい点があります。
ひとつは、回答者がAtCoderのユーザーに限られていることです。競技プログラミングに熱心な層の声であって、すべての学生やエンジニアの声ではありません。
もうひとつは、調査主体が競技プログラミングの運営会社であることです。その立場からの調査である点は、前提として読む必要があります。
そして、このランキングを「小さな会社が不利」「大手が有利」と読むのも、早すぎると思います。調査が示しているのは、あくまで志望先の人気です。実際に入社した人の満足度や、働いてからの評価とは、別の話です。
まとめ
学生の1位が、初めて任天堂になった。社会人は、Googleが5年連続で1位だった。
この動きを見て、僕が改めて思ったのは、競プロ層に響くのは、待遇表の数字よりも、「ここで何を書かせてもらえるか」「誰と働くか」なのではないか、ということです。
17人の会社には、大手と同じものは用意できません。でも、書かせてもらえる範囲の広さと、同僚の顔が見える距離は、小さな会社だからこそ出せるものだと思っています。
それをどう言葉にして、どう届けるか。ランキングを眺めながら、僕たち自身の宿題としてメモしておきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
沼田海斗(ぬまた・かいと)
株式会社K.Platinum代表。高専出身。創業以来、スタートアップを中心にITコンサルティングとシステム開発に携わっている。
K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

