株式会社K.Platinum 清水洋太
「入社したら、新しいことに挑戦させてもらえるんだろうか」——エンジニアの方から、面接でいちばん多くいただく質問です。ただ、この質問には厄介なところがあります。求人票に「挑戦できる環境」と書いていない会社は、まず存在しないからです。書いた側に悪気がなくても、その一行だけでは何も見分けられません。
しかも厄介なことに、挑戦しにくい職場ほど、内側からは「順調」に見えます。組織行動学者エイミー・C・エドモンドソンは『恐れのない組織』で、心理的安全性が欠けていると「うまくいっているという錯覚」が生まれると指摘しました。誰も反対しない会議は、全員が納得しているのではなく、言わないほうが得だと学習した結果かもしれない。だから「うちは挑戦できます」という会社の自己申告は、そもそも当てになりません。
そこでこの記事では、自己申告の代わりに使える見分け方を3つお渡しします。K.Platinumの実際をそのまま材料にしますが、どの会社を受けるときにも使える質問の形に落としてあります。面接の逆質問に、そのまま持っていってもらって構いません。
見分け方① 「やってみたいです」に、最初に返ってくる一言
いちばん分かりやすいのは、何かを提案したときに最初に返ってくる一言です。
K.Platinumで働いていて気持ちがいいのは、「これ、やってみてもいいですか?」が驚くほどあっさり受け止められることです。オンラインの打ち合わせで、誰かが「この繰り返し作業、AIで自動化できそうなので試していいですか」と口にする。返ってくるのはたいてい「いいね、やってみよう」です。年次や肩書きで発言の重みが変わることはありません。良いアイデアなら、言い出したのが若手でも、その人が任されます。
弊社は創業から3年ちょっと、平均年齢は27歳前後の会社です。20代のメンバーがリーダーとして動く場面も珍しくありません。これは弊社が実力主義・成果主義を大切にしているからです。ここでいう実力主義とは、誰かを競争で蹴落とすことではありません。「手を挙げた人の挑戦を、正当に受け止めて評価する」という意味です。
弊社のバリューのひとつに「KEWL(カッコよくあれ)」という言葉があります。遊び心を忘れず、革新を生み出す若者心を持とう、という価値観です。堅苦しく身構えるより、「面白そう、やってみよう」でまず動いてみる。その空気があるから、「やってみたい」が言いやすい。
先ほどのAI自動化の例でいえば、うまくいけばチームの定型作業がまるごと軽くなりますし、うまくいかなくても「このやり方は向かない」という知見が残ります。どちらに転んでも、チームは一歩前に進む。つまり、挑戦を言い出す側に損がない。この非対称性は、働いていて思った以上に効いてきます。
もちろん、思いつきを何でも通すわけではありません。肝心なのは、否定から入らないことです。まず「どうやったら実現できるか」を一緒に考える。この順番が、挑戦のハードルをぐっと下げてくれます。
面接で聞いてみてください──「直近で、若手の提案がそのまま通った例はありますか?」。具体例が即答で出てくるかどうかで、だいたい分かります。
見分け方② 挑戦の"幅"が、転職しなくても社内にあるか
「挑戦させてくれる」会社は、ほかにもあると思います。K.Platinumが少し違うのは、挑戦できるフィールドの幅が最初から広いことです。
弊社のメイン事業は、ITコンサルティングの一気通貫支援です。お客様のビジネス課題に対して提案の段階から入り、業務の整理・改善、システム開発、リリースまでを自分たちで通して担います。一般的には「戦略を提案する会社」と「システムを作る会社」は分かれていますが、弊社は業務・IT・マネジメントを三位一体で引き受けます。
この構造は、エンジニアにとって「挑戦の選択肢が多い」ことを意味します。コードを書くことだけが仕事ではありません。「お客様が本当は何に困っているのか」を掘り下げる上流の議論にも入れますし、AIやインフラといった技術の深いところへ潜っていくこともできます。実装から入ったメンバーが「提案のところにも関わってみたい」と手を挙げ、要件をお客様と一緒に描く側へ回っていく。逆に、マネジメントより一つの技術を極めたい人は、その道を深めていける。
しかも、こうして広い範囲を経験すると、自分の中の「できることの引き出し」が着実に増えていきます。上流の視点を持ったエンジニアは強いですし、技術を深く知っているコンサルタントも強い。幅の広さは、そのまま一人ひとりの市場価値につながっていきます。
会社を変えなくても、隣にいつも別の挑戦がある。これは地味に大きいことだと思っています。多くのエンジニアが数年ごとに転職を考えるのは、「今の場所で挑戦しきってしまった」と感じるからです。一気通貫でやっている弊社では、その"次"が社内にあります。

エンジニアを募集しています。 上流から実装まで実際どこまで任されるのか、具体的に知りたい方は募集要項と働き方をこちらで見てみてください。
見分け方③ 失敗したときに、ひとりにならない仕組みがあるか
挑戦の話をすると、「要は、放り込まれて自力で頑張れということでは?」と身構える方もいます。ここは大事なので、はっきり書きます。K.Platinumの挑戦は、根性論ではありません。
新しいことに手を挙げた人が、ひとりで抱え込まないための仕掛け。弊社が持っているものを、具体的に3つ挙げます。
1. 学び合いの場を、定例で持つ。 オンラインの勉強会やLT会(ライトニングトーク=短い発表会)を定期的に開いていて、誰かがつまずいたところや、試してうまくいった工夫を共有します。ひとりの失敗が、次の人にとっての近道になる。だから「まだよく分からない技術に飛び込む」ことのこわさが、小さくなります。
2. 「聞きやすさ」を、気分に頼らない。 弊社は原則フルリモートですが、「画面の向こうにいるから聞きづらい」を放置しません。参考にしている考え方があります。サイボウズは「質問責任と説明責任」——分からないことがあったらそのままにせず質問する、質問されたらわかりやすく説明する——を全社の約束事にしています。聞くことを"お願い"ではなく"責任"の側に置く発想です。相談しやすさは優しさの問題ではなく、設計の問題だと考えています。
3. 失敗を、経験のある側から先に出す。 サイボウズ式編集長の藤村能光さんは、ミスをしたらまず率先してオープンに書き込む、隠すほど後で大きなリスクになるから、と書いています。弊社でも、経験のある側が先に「これ、うまくいかなかった」と言うようにしています。上の人間が失敗を出さない組織で、若手だけが出せるはずがないからです。
制度の面でも、研修やOJTでの伴走、資格取得のサポートなど、挑戦を後押しする仕掛けがあります。生成AIを使った開発プロセスも標準になっていて、分からないことの最初の壁を越えるスピードは、以前よりずっと速くなりました。
挑戦には、どうしても失敗がつきものです。だからこそ、失敗しても致命傷にならず、学びに変えられる環境が要る。「挑戦しろ」と言うだけの会社と、「挑戦を支える」会社の差は、ここに出ると思っています。
挑戦は、社外にも開いている
弊社の挑戦は、お客様のプロジェクトの中だけにとどまりません。
K.Platinumはプログラミングスクール事業も運営しています。キャリアコーディネート型の「Ktech」、未経験から実践型フリーランスを目指す「Kフリー」、そして「地獄のガッツブートキャンプ(通称ジゴカツ)」の3つです。ここでは現役・元エンジニアが講師として、未経験からエンジニアを目指す人たちの学びを支えています。
教えることは、実は最高の学び直しでもあります。自分が当たり前に使っている知識を、人に伝わる言葉へ翻訳する。その過程で、自分の理解が一段深まる。お客様に向き合う日々の仕事と、これからエンジニアになる人を育てる仕事。この二つを行き来できるのも、弊社ならではの面白さだと思っています。
さらに弊社は、高専(高等専門学校)のプログラミングコンテストへの協賛や、インターンの受け入れにも取り組んでいます。次の世代のエンジニアが育つ場所に関わることは、私たちにとって誇りであり、ひとつの挑戦です。
弊社のバリューに「KUDOS(称賛・栄光)」——社会に大きな貢献をもたらす——という言葉があります。目の前の仕事で価値を出すだけでなく、エンジニアという職業そのものを、もっと魅力的なものにしていきたい。その思いが、社外への挑戦にもつながっています。
まとめ:あなたの「やってみたい」を、面白がって受け止めます
挑戦は、特別な才能や、歯を食いしばる根性で成り立つものではないと、私は思っています。それを支えるのは、①最初の一言が否定から入らないこと、②挑戦できる幅が社内にあること、③失敗したときにひとりにしない仕組みがあること。この3つがそろっているかどうかで、同じ人でも伸び方はまったく変わります。
そして冒頭に書いたとおり、この3つは会社の自己申告では確かめられません。だからどの会社を受けるときも、「実際にあった例を、直近で1つ教えてください」と聞いてみてください。答えが具体的なら、たぶん本当です。
K.Platinumは、その3つをちゃんと用意しておきたい会社です。だから、いま自分の中に「やってみたいこと」がある人、あるいは「まだ言葉にならないけれど、もっと挑戦できる場所に行きたい」と感じている人に、いちばん来てほしいと思っています。
あなたの「やってみたい」を、私たちは面白がって受け止めます。少しでも気になったら、気軽にのぞいてみてください。
清水洋太(しみず・ようた)
株式会社K.Platinum所属。エンジニアが力を発揮できる環境づくりを大切にしている。
K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

