〒124-0023
東京都葛飾区東新小岩2丁目23−17

2026年8月21日

世界の大手が「学歴」を応募条件から外し始めた2026 — 高専卒の社長がやっている会社は、10年前からそれをやっていた

青いジャケットを着た若い男性が、壊れた記念碑の前で笑顔の人々のグループに挨拶している。背景には街のビル群と青い空が広がっている。その上には日本語のテキストが表示されている。.

こんにちは。K.Platinum代表の沼田です。

最近、採用のニュースを見ていて、思わず一人でツッコんでしまった話があります。

海外の大手企業が、こぞって「学歴要件を外す」と言い始めているんです。IBM、Walmart、Accenture——名前を聞けば誰もが知っている会社が、「大学の学位はもう応募の必須条件にしません」「その代わり、スキルを証明できる人を採ります」と方針転換している。米国では、大手の半数以上が学位要件を緩めたというデータもあります。

国内でも流れは来ていて、富士通が2026年4月入社の新卒採用から、これまでの「一斉採用」をやめて「ジョブ型」に舵を切りました。経団連や調査機関も、「スキルベース採用」を2026年の主要トレンドとして挙げています。

で、僕が何にツッコんだかというと——「それ、うちが最初からやってることなんですけど」という話なんです。今日は、この「世界が今ごろ学歴フィルターを外し始めた」というニュースを入り口に、うちみたいな17人の会社が採用でどこを見ているか、正直に書いてみます。

大手が「学歴要件を外す」と言い出した2026

まず、何が起きているのかを整理します。

これまで多くの会社にとって、「大卒以上」という条件は、ものすごく便利な道具でした。応募が100人来たとして、全員をちゃんと見るのは大変です。でも「大卒以上」で線を引けば、母集団を一気に絞れる。学歴フィルターは、要するに"落とすため"の効率的な道具だったわけです。

ところが、この数年でその前提が崩れました。

理由は大きく2つ。ひとつは、単純な人手不足。エンジニアは相変わらず売り手市場で、「学歴で落とす」なんて贅沢をしていたら、そもそも母集団が枯れてしまう。もうひとつは、AIです。AIが各工程を薄く速くしていくなかで、仕事に必要なスキルの中身がどんどん変わってきた。「どの大学を出たか」よりも「今この課題を、AIも使いこなしながら解けるか」のほうが、はるかに実務と直結する時代になったんです。

落とす余裕がなくなり、しかも学歴が実力の目安にならなくなってきた。だから世界の大手は「学歴という入口フィルターを外す」方向に動いている。ニュースとしては新しい。でも、流れとしては、極めて自然な必然だと思います。

「学歴不問」は、いちばん誤解されやすい言葉

ただ、この「学歴不問」「スキルベース採用」という言葉、僕はすごく誤解されやすいと思っています。

入口を狭めるな

よくある誤解は、「学歴を軽視する」「誰でもウェルカムにする」という受け取り方です。応募のハードルを下げて、間口を広くする話だと思われがち。でも、実際は逆なんです。

スキルベース採用の本質は、「仕事に必要なスキルを、これまでより具体的に定義して、その人の可能性をより正確に見にいく」ことです。「良い大学を出ているから、たぶんできるだろう」という曖昧な推測をやめて、「この仕事では、こういうことができる必要がある。あなたはそれができますか?」を、まっすぐ確かめる。

つまり、選考をゆるくする話ではなく、むしろ選考の解像度を上げる話なんです。学歴という一枚のラベルで判断するのをやめる代わりに、その人が何をできるのかを、もっと細かく、もっと正確に見る。手間はかかります。でも、その手間をかけないと、いい人を取りこぼす時代になった、ということです。

高専卒の社長がやる会社は、そもそもフィルターを張っていない

ここでうちの話をします。

僕は高専卒です。いわゆる「大卒以上」という条件があったら、応募の入口で弾かれていた側の人間なんです。だから、学歴フィルターを「外す」も何も、うちには最初から張るという発想がなかった。外した記憶すらない。ずっと無かったんですから。

うちが採用で見ているのは、シンプルに2つです。

ひとつは、「何を作ってきたか」。学歴や資格の一覧ではなく、実際に手を動かして生み出したもの。小さくても、動くものを作った経験があるかどうか。作ったものには、その人の思考のクセも、粘り強さも、正直に出ます。

もうひとつは、「その場でどう考えるか」。答えを知っているかではなく、知らない問題を前にしたときに、どう手をつけ、どう筋道を立てるか。AIが答えらしきものをいくらでも出してくれる時代だからこそ、「その答えが正しいか判断できるか」「問いの立て方が筋がいいか」を見ます。

この2つで見ると、面白いくらい、いろんな人が同じ土俵に乗ります。高専卒も、大学を出ていない独学のエンジニアも、文系から転向してきた人も、全員フラットに評価できる。実際、うちの17人はそういう多様な入口から集まっています。学歴で母集団を絞っていたら、絶対に出会えなかった人たちです。

具体的に書くと、うちの選考では、経歴書をじっくり読む時間よりも、「実際に手を動かしてもらう時間」のほうが長い。過去にどんなものを作ったのかを見せてもらい、その場で「じゃあ、これをこう変えたいとき、どう考えます?」と一緒に手を動かす。ここで見えるのは、学歴では絶対に見えない部分です。詰まったときに投げ出さないか。AIに答えを聞くにしても、その答えを鵜呑みにせず自分で検算するか。分からないことを「分からない」と言えるか。この一次情報のほうが、どんな肩書きよりも雄弁なんです。

逆に言うと、有名大学の名前だけで「この人はできるはず」と思い込んで採ると、入ってから「あれ、思っていたのと違う」が起きやすい。ラベルは、実力を保証してくれません。だったら最初から、実力そのものを見にいけばいい。シンプルな話です。

世界の大手が2026年に「これからはスキルで見る」と宣言しているのを見て、正直、うれしい気持ちもあります。ずっと当たり前にやってきたことが、ようやく「正しい方向」として認められ始めた感覚があるので。

「どこを出たか」ではなく「何を作れるか」で評価されたい。 そう感じたことがあるなら、一度K.Platinumの採用ページをのぞいてみてください。高専卒も独学も、同じ土俵でフラットに見ます。

落とし穴も、正直に書いておく

とはいえ、「学歴不問、最高!」で終わらせるのはフェアじゃないので、うまくいかないパターンも書きます。

スキルで見る 3つの型

学歴フィルターを外すと、当然ながら母集団は一気に増えます。そして、増えた分だけ、一人ひとりを見極めるコストが上がる。ここを甘く見ると、採用がむしろ重くなります。「学歴不問!」と掲げたはいいけれど、見極める基準がないから、結局なんとなくの印象で採ってしまい、ミスマッチが増える——これが典型的な失敗です。

だからうちは、間口を広げる前に、「どんなスキルを見るのか」を先に具体的に決めておくことを大事にしています。この職種では、こういう課題を、こういうレベルで解けてほしい。だから選考では、こういう課題を出して、こう見る。この「見る基準」の設計を先にやっておくから、母集団が増えても溺れずに済む。

順番が逆になると事故ります。「学歴を外す」が先で「基準を決める」が後回しになると、ただ間口が広いだけのザルになる。フィルターを外すこととスキルを定義することは、必ずセットなんです。ここは、これからスキルベース採用に踏み出す会社にいちばん伝えたいところです。

どこを出たかは聞かない。何ができるかを聞く

まとめます。

世界の大手が2026年に「学歴要件を外す」と動き出したのは、人手不足とAIによる仕事の変化を考えれば、当然の流れです。ニュースとしては新しくても、必然としては、ずっと前から見えていた。

そして、この流れの本質は「採用をゆるくする」ことではなく、「学歴という一枚のラベルをやめて、その人ができることを、もっと正確に見る」ことです。だからこそ、外すことと同じくらい、スキルをきちんと定義することが大事になる。

うちは高専卒の社長がやっている会社なので、そもそも学歴フィルターの内側にいたことがありません。だから採用では、どこを出たかは聞きません。何ができて、これから何をしたいのか。それだけを、まっすぐ聞きます。

学歴で自分を測られてきた人。回り道をしてきた人。独学で這い上がってきた人。そういう人ほど、うちみたいな会社とは相性がいいと思っています。世界がようやく振り向いた「スキルで見る」を、僕らはずっと当たり前にやってきたので。


沼田海斗(ぬまた・かいと)
株式会社K.Platinum代表。高専卒からキャリアをスタートし、学歴や肩書きではなく「何を作れるか・どう考えるか」で人を見る採用を大切にしている。


K.Platinumでは、学歴や経歴に関係なく「何を作れるか・どう考えるか」で勝負したいエンジニア/ITコンサルタントを募集しています。高専卒も、独学も、文系転向も大歓迎。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

envelopemap-marker linkedin facebook pinterest youtube rss twitter instagram facebook-blank rss-blank linkedin-blank pinterest youtube twitter instagram