株式会社K.Platinum 清水洋太
「フルリモートで働ける」と聞くと、多くの方がまず魅力を感じます。満員電車もなく、住む場所も自由に選べて、自分のペースで働ける。その一方で、こんな不安を口にする方も少なくありません。「ひとりで抱え込んでしまわないだろうか」「ちゃんとチームの一員だと感じられるだろうか」。今日は、完全オンラインで働く弊社K.Platinumが、"つながり"をどうやって保っているのか、その舞台裏をお話しします。
「自由」と「孤立」は、すぐ隣り合わせだから
弊社は原則としてフルリモート。メンバーは全国のさまざまな場所から、それぞれの環境で仕事をしています。通勤はなく、働く時間もフルフレックスで、コアタイムもありません。この自由さは、間違いなくリモートワークの大きな魅力です。
ただ、私たちはこの自由さを、手放しで礼賛しているわけではありません。リモートワークには、静かに忍び寄る落とし穴があるからです。それが「孤立」です。オフィスなら自然に生まれる雑談、隣の席の人にちょっと投げる質問、ホワイトボードの前での立ち話。そうした偶然の接点が、オンラインではごっそり抜け落ちてしまう。放っておくと、「わからないことを聞けないまま抱え込む」「自分だけ話についていけていない気がする」という感覚が、じわじわと生まれやすいのです。
だからこそ弊社では、"つながり"を偶然任せにしません。自由に働けるからこそ、意図してつながる仕組みを設計する。約12名という少人数のチームだからこそ、ひとりひとりが「置いていかれない」状態を、制度と文化の両方でつくっています。「自由に働く」ことと「ひとりきりで働く」ことは、まったくの別物です。私たちが目指すのは前者――場所や時間に縛られず、それでもちゃんとチームとして機能する働き方です。
少人数だからこそ、ひとりの存在がチームにとって大きい。誰かが黙って困っていると、それはすぐにチーム全体の停滞につながります。逆に言えば、ひとりの小さな気づきや工夫が、全員に広がるのも早い。だから私たちは、"つながっていること"を、居心地の良さのためだけでなく、チームとして成果を出すための前提条件だと捉えています。自由と孤立は紙一重。その一枚を仕組みで支える、という考え方を大切にしています。
画面越しでも、雑談も学びも生まれる
その象徴が、定期的に開いているオンラインの勉強会やLT(ライトニングトーク)会です。「最近ハマっている技術」「やってみて盛大に失敗したこと」「地味に便利だったツール」――テーマは、肩の力が抜けたものばかり。誰でも登壇でき、聞くだけの参加ももちろん歓迎です。数分のLTから、「それ気になる」「うちの案件でも使えそう」と会話が広がっていきます。
たとえば、入社してまもないエンジニアが、少し緊張しながら初めてのLTで自作の小さなツールを紹介したことがありました。すると「それ、どうやって作ったの?」と何人もが反応し、そこから雑談のスレッドがどんどん伸びていく。オンラインでも、きっかけさえあれば人はつながれる。大事なのは、その"きっかけ"を会社の側があらかじめ用意しておくことだと考えています。
リモートワークでは、意識しないと「成果だけが淡々と流れていく」働き方になりがちです。だからこそ弊社では、小さな達成や「こんなことができた」という報告に、みんなで反応することを大切にしています。オンラインのやりとりは、放っておくと業務連絡だけで埋まってしまう。そこに"人としての温度"を残すのは、実はとても意識的な営みなのです。
勉強会以外にも、業務の合間にゆるく近況をつぶやける場や、気軽に相談を投げられるチャットの文化があります。返ってくるのは、たいてい誰かの「わかる」「自分もそうでした」という一言。弊社は20代のメンバーやリーダーも多く、役職や社歴に関係なくフラットに話せる空気が根づいています。「こんなこと聞いていいのかな」と身構える前に、まず声に出せる。オンラインだからこそ、コミュニケーションのハードルを、意識してぐっと下げているのです。
こうして「つながりを偶然任せにしない」と考えるのは、私たちだけではありません。たとえばサイボウズも、1対1の定期的な雑談や、部署をまたいだ勉強会・雑談イベントを"仕組み"として会社の側で用意し、半年で新たに161組のつながりが生まれたと報告しています(THE HYBRID WORK)。場をあらかじめ用意するほど、オンラインでもつながりは増える――その考え方は、弊社の勉強会やLT会とも重なります。

入社直後こそ、ひとりにしない
つながりが最も試されるのは、実は入社した直後です。まだ顔なじみもいなくて、社内の勝手もわからない。オフィスがあれば「なんだか困っていそうな新人」に誰かが気づけますが、オンラインではその気づきが働きにくい。だから弊社は、立ち上がりの時期を特に丁寧に設計しています。
入社後はOJTを中心に、先輩が画面の向こうでしっかり伴走します。弊社のITコンサルティングは、お客様のビジネス課題をうかがうところから、業務の整理・改善、システムの開発、そしてリリースまでを一気通貫で担う仕事です。関わる範囲が広いぶん、最初はわからないことだらけで当たり前。だからこそ「わからない」を早めに言えることを、何よりも大事にしています。
たとえば、詰まっている様子が見えたら、先輩のほうから「ちょっと一緒に画面を見ようか」と声をかける。ときにはオンラインで画面を共有しながら、二人三脚で同じコードに向き合うこともあります。「自分から助けを求めるのが苦手」という人でも、置いていかれない。受け入れる側が先に半歩踏み出す――それが、オンラインで人を育てるうえでの、私たちなりの答えです。
質問は迷惑ではなく、むしろ歓迎される――この空気があるかないかで、リモートの新メンバーの立ち上がりはまったく変わります。私たちは質問しやすさを"その人の性格"に頼らず、受け入れる側の姿勢として、チーム全体で共有するようにしています。これは、ハーバード・ビジネススクールのエイミー・エドモンドソン教授が提唱した「心理的安全性」――「こんなことを聞いたら評価が下がるかも」と怖れずに質問・発言できる状態――を、リモートで意図的につくる試みでもあります。質問しやすさは"優しさ"ではなく、チームの設計の問題だと私たちは考えています。ひとりで長時間、同じところでつまずかせない。地味に聞こえるかもしれませんが、この一点に、私たちはけっこう本気で向き合っています。
安心して働ける土台が、つながりを支える
こうした文化は、働く土台となる制度があってこそ回ります。弊社はフルフレックスで完全週休2日制、年間休日は123日。残業はほとんどなく、副業も応相談で可能です。リモートワークのためのPCやモニターは会社から支給し、研修制度や資格取得の支援も整えています。オンラインでも学び続けられる環境を、会社としてきちんと用意する。それが遠回りなようで、つながりを支える土台になります。こうした働き方や制度の詳細は採用ページでも紹介しているので、気になる方はのぞいてみてください。
服装は自由で、健康診断も年に一度受けられます。細かいことのようですが、こうした一つひとつが「ちゃんと大事にされている」という安心感につながり、その安心が、遠慮のないコミュニケーションを後押しします。平均年齢は27.5歳と若く、20代でリーダーを任される人も少なくありません。年齢や社歴ではなく、実力で正当に評価される――そこは弊社が一貫して大切にしている価値観です。若いチームがスピード感を持って動きながらも、置いていかれる人が出ないように支え合う。その両立を、制度と文化の両輪で実現しようとしています。
画面の向こうも、ちゃんと仲間です
フルリモート=孤独、では決してありません。むしろ、つながりを意図してデザインしているからこそ、住む場所が離れていても「ちゃんとチーム」でいられる。弊社で働くメンバーの多くが、入社前に感じていた"オンラインへの不安"は、思っていたよりずっと早く消えた、と話してくれます。
自由に、でもひとりきりにはならずに働きたい。実力を正しく評価される環境で、仲間と学び合いながら成長していきたい。もしそんな働き方に少しでも心が動いたなら、私たちはきっと良い出会いになれる気がします。画面の向こうで、あなたが加わってくれる日を、楽しみに待っています。
清水洋太(しみず・ようた)
株式会社K.Platinum所属。エンジニアが力を発揮できる環境づくりを大切にしている。
K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

