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2026年6月8日

採用面接で必ず聞く「3つの質問」— 200人と面接してたどり着いた"相性"の見極め方

大きな窓から街のスカイラインが見えるモダンなオフィスで、ビジネススーツに身を包んだ2人の男がテーブルを挟んで向かい合って座り、部屋には陽光が差し込んでいる。.

「面接、何を聞かれるかわからなくて怖いです」

転職活動中のエンジニアと話していると、この一言を本当によく聞く。
でも、僕が面接で必ず聞く質問は、実は3つしかない。
3つの答え方で、ほぼ8割「うちと合うかどうか」が見えてしまう。

僕は沖縄高専出身で、トヨタ→スタートアップITコンサルを経て、24歳でK.Platinumを起業した。設立3期目、従業員は17人。社員数の規模上、一次面接は今でも僕自身が出ている。

数えていないが、たぶんこの2年で200人以上のエンジニアと面接で話してきた。最初は「あれもこれも聞きたい」と質問を盛り過ぎて、毎回1時間半かかっていた。今は、聞く質問を3つに絞っている。

今日はその「3つの質問」を、なぜそれを聞くのか、どこを見ているのかも含めて全部書いてみる。応募する側の人にとって"対策"になるなら、それでいい。むしろ準備して来てくれたほうが、お互いに得るものが多い。


なぜ"3つ"に絞ったのか

最初に正直なところを書いておくと、僕は元々「面接で人を見抜くのは無理だ」と思っている。

人間は40〜60分の会話で誰かを判断するようにできていない。職務経歴書を読んで、性格診断をかけて、技術試験を受けてもらっても、入社してからしか分からないことのほうが圧倒的に多い。

それを前提に、僕が面接でやろうとしているのは「合否を出すこと」ではなく、「お互いが入社後にギャップで苦しまないようにする会話」だ。だから3つの質問は、能力を測るためのものじゃない。応募してくれた人と僕が、同じ画を共有できるかどうかを確認するための質問になっている。

最初の頃は、技術スタックの細かい確認とか、ガクチカみたいな話を10個くらい聞いていた。でも、そうやって聞いても結局見えてくるものは似たり寄ったりだった。むしろ表層的な質問を増やすほど、応募者の"用意してきた台本"が出てくる。

3期目に入って、本当に効いていた質問だけを残したら3つになった。質問を減らすほど、その人の"素"が出る。これは200人と話してきて一番の発見だった。

3つの質問の構造


質問1:「直近1年で、自分で決めて変えたことを教えてください」

最初に必ず聞くのが、自走力に関する質問だ。

仕事のことでも、プライベートのことでも構わない。直近1年で、自分の意志で決めて、何かを変えた経験を教えてほしい、と聞く。資格を取ったでもいいし、住む場所を変えたでもいい。会社の中で誰かに頼まれていない仕事を勝手に始めた、でもいい。

なぜこれを聞くか。
K.Platinumは「言われた通りに動く人」が活躍しづらい会社だからだ。

うちは17人しかいないので、「上司の指示を待ってから動く」という働き方をしていると、待ち時間がそのまま会社の停滞になる。受託開発のプロジェクトでも、要件が動くスピードが速い。だから、自分で違和感を見つけて、自分で問いを立てて、自分で動かせる人じゃないと、うちでは正直しんどい。

質問の答え方で見ているポイントは2つある。

ひとつ目は「なぜ変えようと思ったのか」のロジック。
「上司に言われたから」とか「みんながやっているから」だと、答えとしては微妙だ。きっかけは外的でも構わないが、最後に「自分はこう判断した」という地点があるかどうかを見ている。行動そのものより、その行動に"理由"があるかを見ている、と言ってもいい。

ふたつ目は「変えた結果、どうなったか」を冷静に語れるか。
うまくいかなかった話でも全然いい。むしろ「やってみたけど想定通りにはならなかった、でもこれは学べた」と話せる人のほうが、入社後に伸びる確率が高い。

模範解答を用意してくる必要はない。むしろ、用意してきた話ほど薄くなる傾向がある。「この1年、自分で何か動かしましたか?」と聞かれて、3秒以上沈黙する人は、そもそも応募の段階でずれている可能性が高い。


質問2:「これまでで一番つらかった仕事の話を聞かせてください」

2つ目は、負荷耐性とラーニングを見るための質問だ。

「一番つらかった仕事」と聞くと、たいていの人は具体的なエピソードを話してくれる。納期が無理ゲーだった話、上司と衝突した話、技術的に詰んだ話、メンタル的にしんどかった話。

ここで僕が見ているのは「つらさの深さ」じゃない。
つらかった話を、今どう語れるかだ。

つらい経験を、今もつらそうに話す人がいる。それは別に悪いことじゃない。ただ、その経験を「自分の中で消化できているか」「次に同じ局面が来たときに、何が違うか」を語れるかは、入社後のパフォーマンスに直結する。

ITコンサルや受託開発の仕事は、楽しい瞬間と同じくらい、地獄みたいな瞬間がある。要件が二転三転する。クライアントの担当者が突然変わる。深夜にバグが見つかる。納期前にメンバーが体調を崩す。そういう局面を「学びに変換する装置」を持っている人は、やっぱり強い。

逆に、ここで「全部運が悪かった」「会社が悪かった」「クライアントが悪かった」で終わる人は、うちのカルチャーとは合わない。うちは「クライアントのせいにしない」「制度のせいにしない」を行動指針として明文化している会社なので、原因を外側にだけ置いて終わる人だと、入社後にお互いがしんどくなる。

ちなみにこの質問、面接対策の本には「ネガティブな話は控えめに」って書いてあることが多い。でも、僕としてはむしろ深く話してくれたほうがありがたい。深さは隠さなくていい。隠さずに、それでも前を向ける言葉で語れるなら、それが一番の説得力になる。


質問3:「3年後、どこで何をしていたいですか?」

3つ目は、長期的なビジョンと、うちとの相性を見るための質問だ。

「3年後の理想を教えてください」と聞かれると、多くの人は「御社で活躍していたいです」と答える。それは別に間違いじゃない。でも、僕はむしろ"うちにいないかもしれない未来"を率直に話してくれる人のほうを評価する

理由はシンプルだ。

K.Platinumは、独立志向の強いエンジニアが集まる会社として作っている。実際、うちには「卒業制度」というのがあって、独立する人を会社として全面サポートする仕組みになっている。3年後にフリーランスになりたい人、自分で会社を立ち上げたい人、海外に出たい人。そういう人たちに「うちでこの3年を最大化しよう」と提案するのが、僕の仕事だと思っている。

だから3年後のビジョンを聞いて、そこにK.Platinumがピースとして"使われている"なら、それで合格だ。逆に「定年までこの会社にいたいです」と言われると、正直マッチしないかもしれない、と感じる。

質問の答え方で見ているのは、

「自分の3年後を、自分の言葉で語れるか」
「その未来から逆算して、今うちに来ることが意味を持つか」

の2つ。

「3年後どうなっていたいか分からない」という答えも、実はOKにしている。ただし、「分からないから決めてもらいたい」ではなく、「分からないからこそ、選択肢を広げたい」というニュアンスが滲んでいる人なら、うちは合うと思う。

うちは"踏み台"にされていい会社だ、というのが僕の本音だ。3年だけうちでフルスイングして、独立してくれてもいい。そのつもりで採用している。


ここまで読んで「こういう面接なら受けてみたい」と思った方へ。K.Platinumでは今、エンジニア・ITコンサルタントを募集しています。報酬制度のリアルや案件選択制の仕組みは採用ページでも公開中です。


「合否」ではなく「相性」を見るための面接にしたい

相性のメタファー

3つの質問を整理するとこうなる。

Q1:自分で決めて動いた経験はあるか(自走力)
Q2:つらい経験を学びに変換できているか(負荷耐性)
Q3:自分の3年後を、自分の言葉で語れるか(ビジョン)

これらは、能力テストではない。
うちの会社の働き方と、応募者の人生のフェーズが、噛み合っているかを確認するための問いだ。

僕が面接で一番嫌いなのは、「採用される側」と「採用する側」が非対称な力関係になっている空気だ。応募してくれた時点で、その人は自分の貴重な人生の時間を使ってくれている。こっちも、その人と過ごすかもしれない3年間を真剣に見ている。だから対等であるべきだ、といつも思っている。

「3つの質問」を持っておくのは、面接を効率化するためじゃない。
お互いが本音で話せる時間を、できるだけ多く確保するためだ。

質問が多すぎると、応募者は答えるのに必死になって、こちらの会社の話を聞く余裕がなくなる。それでは双方向の場にならない。だから僕は、聞く質問を3つに絞って、残りの時間は「うちはこういう会社で、こういうつらさがあって、こういう面白さがある」を全部開示することに使っている。


まとめ — 面接は怖い場所じゃない

面接は、ふるい落としの場所じゃない。
お互いが「次の3年、一緒に過ごすか」を決めるための、相互確認の場だ。

K.Platinumの一次面接で僕が必ず聞くのは、

  1. 直近1年で自分で決めて変えたこと
  2. 一番つらかった仕事の話
  3. 3年後にどこで何をしていたいか

の3つだけ。

模範解答はない。むしろ、用意してきた話ほど薄くなる。
等身大の話を、自分の言葉で、5分でいいから話してくれたら、それでこの面接の半分は終わっている。

うちが合うかどうかは、僕一人で決められることじゃない。応募してくれた人の判断と、半分ずつだ。だから、面接に来てくれる人には、こっちのことも遠慮なく聞いてほしい。報酬制度のリアル、案件選択制の仕組み、独立サポートの中身。何でも答える準備はしている。

「面接が怖い」と思っているエンジニアの方へ。
うちはたぶん、思っているよりずっとフラットな場所です。


筆者プロフィール

沼田海斗(ぬまた・かいと)
株式会社K.Platinum代表。沖縄高専卒。トヨタ自動車、スタートアップITコンサルを経て、2023年に24歳でK.Platinumを創業。「エンジニアの能力を可視化する」をミッションに、設立3期目で従業員17名(うち高専出身者8名)の組織に。受託開発・ITコンサル・自社プロダクト開発を行う。


K.Platinumでは、一緒に働くエンジニア・ITコンサルタントを募集しています。「自走力」「学習力」「3年後のビジョン」に共感してくれる方、「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、まずはカジュアル面談からどうぞ。詳しい条件は採用ページをご覧ください。


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