株式会社K.Platinum 清水洋太
「AIに仕事を奪われるのではないか」。エンジニアとして働いていると、一度はそんな不安がよぎるかもしれません。生成AIがコードを書き、レビューし、ドキュメントまで整えてしまう時代に、自分の価値はどこに残るのか——。K.Platinumでのこの問いへの答えは、意外なほどシンプルです。「AIに任せられることは、どんどん任せてしまおう」。今日は、私たちが日々どんなふうに生成AIと組んで働いているのか、そしてその先で、エンジニアが何に時間を使えるようになったのかを、正直にお話ししたいと思います。
AIは、奪う相手ではなく、組む相手
率直にお伝えすると、K.Platinumのエンジニアは、生成AIをかなり日常的に使っています。ドキュメントやMarkdownの下書きはChatGPTに、コードの生成はClaude Codeに、そして出来上がったコードの一次レビューはCopilotに。工程ごとに得意なAIを組み合わせて使うのが、私たちの標準的な進め方です。
こうして単純なコーディングやドキュメント作成にかかる時間は、体感で以前の何分の一にもなりました。案件によっては、生産性が数倍から十数倍に伸びる場面もあります。数字だけ聞くと大げさに思えるかもしれませんが、「これまで半日かかっていた下ごしらえが、午前中のうちに片づく」——そんな変化が、日常の中で確かに起きています。
実際に使ってみると、生成AIは"優秀だけれど、たまに勘違いをする新人"のような存在です。だからこそ、出てきたコードや文章をそのまま鵜呑みにはしません。AIに叩き台を作ってもらい、人がその意図を確かめ、抜けや思い込みを直していく。この「AIが大部分を書き、人が仕上げを受け持つ」というリズムに慣れてくると、頭の使いどころが"手を動かすこと"から"良し悪しを見極めること"へと、自然に移っていきます。
ここで一番大切にしているのは、「AIを使うこと」そのものを目的にしない、という姿勢です。世の中には、情報漏えいを心配してAIを一律で禁止する会社もあれば、ツールだけ配って"あとは各自で"と現場任せにする会社もあります。私たちはそのどちらでもなく、AIを"チームの一員"として業務フローの中に組み込み、どの工程を任せ、どの工程は人が握るのかを、意識して設計しています。速さは、あくまでその副産物なのです。
空いた時間は、"上流"に使う
では、AIに任せて生まれた時間を、私たちは何に使っているのか。答えは、「もっと人にしかできない仕事」です。
K.Platinumの一番の特徴は、お客様のビジネス課題に"提案"の段階から入り、業務整理・業務改善・システム化、そしてAI導入まで、一気通貫で伴走することにあります。世間では、戦略だけを描くコンサルと、言われたものを作るシステム会社が分かれていることが多いのですが、私たちはその両方を地続きで担います。だからこそ、「言われたものを作る」だけでは終わりません。

たとえば、ある製造業のお客様の案件で最初に取り組んだのは、一行のコードを書くことではありませんでした。現場の担当者に何度も話を聞き、「本当はどの作業が全体の足を引っ張っているのか」を、一緒に解きほぐしていくこと。そこが出発点でした。作るべきものがはっきり決まってからの実装は、AIと組めば驚くほど速い。だからこそ、"何を作るべきか"を見極める時間に、しっかり頭を使えます。コードを速く書けることよりも、課題の芯を外さないことのほうが、ずっと価値を生む——それを日々実感できるのが、この働き方の面白さです。
面白いのは、上流に時間を使えるようになると、エンジニアの提案の幅も広がることです。「このシステムを作る前に、そもそもこの業務は本当に必要ですか?」と問い直せたり、「ここは作り込まずにAIで自動化してしまいましょう」と別の解を出せたり。技術がわかる人間が、業務のいちばん近くで一緒に考える。お客様にとっては、それがいちばん心強い伴走者になります。
(もしこの"上流から関わる"働き方を少しでも面白いと感じたら、エンジニアの募集要項を見るものぞいてみてください。)
AIには、まだ任せられないこと
とはいえ、正直に言えば、AIに任せられないことは、まだたくさんあります。
お客様がうまく言葉にできていない、本当の困りごとを汲み取ること。いくつもの選択肢の中から、その会社の状況に合った一つを選び、責任を持って「これでいきましょう」と決めること。チームの中で意見がぶつかったときに、みんなが納得できる着地点を見つけること。——こうした判断や対話は、いまのところ、まぎれもなく人の仕事です。
むしろ、AIが下書きをどんどん出してくれるからこそ、「その中から何を選び、何を捨てるか」を決める目利きが問われます。選択肢があふれる時代の主役は、たくさん作れる人ではなく、正しく選べる人です。
そして私たちは、エンジニアとして一番成長できるのも、まさにこの部分だと考えています。生成AIが当たり前の道具になったからこそ、「技術がわかったうえで、ビジネスと人にきちんと向き合える人」の価値は、むしろ上がっています。実装はAIと分担できても、"何のために・誰のために作るのか"を引き受けられるのは、人だけだからです。K.Platinumで働くと、コードの外側にある"判断"の経験を、早いうちからたくさん積めます。それは、どれだけ技術が移り変わっても、あなたの中に残り続ける力になります。
"使いこなせるか不安"でも、大丈夫
ここまで読んで、「自分はまだAIを使いこなせていない」と感じた方もいるかもしれません。でも、心配は要りません。
K.Platinumには、オンラインの勉強会やLT会があり、「最近これを試してみました」を気軽に持ち寄る文化があります。新しいツールの使い方は、先に触れた人がすぐ共有してくれますし、何より「わからない」を「わからない」と言える空気があります。入社後はOJTを中心に、一つずつ丁寧にサポートしていきますし、原則リモート・フルフレックスなので、自分のペースで学びながら手を動かせます。
入社したばかりの頃は、誰でも「こんな初歩的なことを聞いていいのかな」とためらうものです。でもK.Platinumでは、質問はむしろ歓迎されます。チャットで「これってどうやるのが正解ですか?」と投げれば、手の空いた誰かが、AIの使い方ごと教えてくれる。そうやって半年も経つ頃には、今度は自分が誰かに教える側に回っている——そんな循環が、自然にできあがっています。
大切なのは、いま何を知っているかよりも、新しいやり方を面白がって取り入れられるかどうか。未経験からジョインして、半年後には生成AIを前提に設計を考えているメンバーも、決して珍しくありません。
さいごに
AIに任せられることは、任せてしまう。そうして生まれた時間を、お客様の課題と、人にしかできない判断に使う。それが、いまのK.Platinumのエンジニアの働き方です。
技術の進化を、脅威ではなく武器として楽しめる。そんな環境で、自分の市場価値をまっすぐ伸ばしていきたい方にとって、K.Platinumはきっと面白い場所だと思います。少しでも「いいな」と感じてくださったなら、ぜひ一度、カジュアルにお話ししましょう。あなたが次にどんなものを作ってみたいのか、聞かせてもらえるのを楽しみにしています。
清水洋太(しみず・ようた)
株式会社K.Platinum所属。エンジニアが力を発揮できる環境づくりを大切にしている。
K.Platinumでは一緒に働くエンジニアを募集しています。「実力で正当に評価される環境」に興味がある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

